「なるほど。」笑いのカイブツ Normanさんの映画レビュー(感想・評価)
なるほど。
あらすじを見ずに観ました。
お笑い芸人を目指す話なのかな?と思ってみたら
生粋のハガキ職人が、作家になり、闇堕ちしていくお話しでした!
自分には知らない世界すぎて、お笑い芸人さんが構成作家さんが作ったネタをやっていることもあるのをこの作品で初めて知りました!!
よく構成作家さんというワードを耳にしたことはありますが、丸々コント一本書いて、単独ライブでやるとかもあるんですね!
西寺さんは、ツチヤさんをとてもかわいがっていて、嘘なく本当に面白いと思って、接していても、人と人の気持ちって通じ合うのは難しいですね。
闇が深すぎて途中観るのやめようかと思いましたが
最後のお母さんを笑かすシーンは泣けました。
いろんな感情の詰まったお母さんの泣き笑いに釣られてしまい、本当に面白いで笑ったのと、安心と、どこかなにか悲しいと、色んな感情だなって思いました。
ベーコンズのボケがどう考えても春日みたいだなって思ってみてたら、後から考察みたら、そもそもの映画でのイメージは春日だったようで、そのまんまでした!!
岡山天音さんの演技力が私は大好きなので
居酒屋で怒鳴り泣き崩れるシーンもよかっですし、
菅田将暉さんが出るのも知らなくて急なピンクに驚きましたが、やはり菅田将暉さんの演技力も素晴らしかったです。
見ている側があの瞬間のシーンへ入り込める感情をだせるって、相当素晴らしい役者さんじゃないとできないなと毎度思います。
面白い面白くないというより、こんな世界があるんだなを友達の実体験のように見られる貴重な作品でした。
後から知ったのですがツチヤタカユキさんという本当にいたハガキ職人さんの私小説を実写化したということで、本当にリアルな映画でした。
人を笑顔にするためにネタを作って、ひとを笑わせるという仕事を、考える側が、死を選ぶこともあるくらいシビアで真剣でかっこよくて辛くて楽しくて苦しくて、笑顔にするために笑顔になれないこともあって、本当に凄い仕事なんだなって思いました。
見てよかったですが、人の感情を最初から最後までずっと観る作品が好きな人は好きだと思いました。
