「結局・・」笑いのカイブツ Tama walkerさんの映画レビュー(感想・評価)
結局・・
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●クリエイティブな仕事ですさまじい努力(ただし本人の思い込みによる、もしかしたら見当違いの努力)をしたけれど、「人間関係不得意」な性格のため、その仕事で成功することはできなかった人の話、ということなのか。ラストではまだ諦めてはいないことが示唆されていたが、今後の人生も非常に困難であろうことが予想され、観ていてつらい。どうしてこの話を映画にしようと思ったんだろう?
●特にしんどく感じるのは、今後はもう、短時間で大量にお笑いネタ(?)をつくる、なんて作業はAI任せになるんじゃないかと思うから。今後、というか現在既に、「人間関係」の能力のほうが社会のあらゆるところで圧倒的に重要になっているから。「人間関係」の難しさを実感している観客としては、辛い現実を見せつけられた感じ。
●岡山天音、本人にしか見えない。演技、というか、なりきっていた。つまり、大抵の人が「一緒に仕事するのは嫌だ」と思うような人物。
そういう彼を、仲野太賀演じる芸人がなぜあそこまで推すのか、なぜ菅田将暉がわざわざ友だちになるのか、なぜあんな天使のように良い子(松本穂香)が寄ってくるのか、理解できなかった。つまり、人を惹きつける何かがある人物には見えなかった。努力をしているのがすごいといっても、まったくの独りよがりだし。
●父親は一切出てこないが、虐待されて育った等の過去があるのかもしれない等々、描かれていない部分を色々想像してしまう。この後どうなるのか、も。
●菅田将暉、華がある役者とはこういうことだな。画面に出てくるだけで空気が変わる。
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