「パンク・お笑い」笑いのカイブツ romiさんの映画レビュー(感想・評価)
パンク・お笑い
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この心がヒリヒリそわそわする感じ、なんだっけ…と鑑賞中ずっと思っていて、エンドロールの曲と演出でやっと腑に落ちた。そうだ、パンク・ロックだ。これはパンク・お笑いだ。魂の叫びだ。
映画館でポスターを見て、岡山天音さんの仄暗く鬱屈した、何か飢えたような眼差しに射抜かれ、公開されたら観ようと思っていました。
観てよかった。劇場で観てよかった。たぶんブルーレイや配信で自宅で観たらこの感情にはなれなかった気がする。家で見るなら、深夜ひとりきりの暗い部屋でお酒のみながら見たい。
そして菅田将輝さんはやっぱりすごい役者だ。出てきた瞬間ハッと目を奪われるような存在感
アウトローな菅田将輝を見れただけでも価値あり。チャラさと危うさ、妙な面倒見の良さと人情味。後半では「居酒屋の元気な兄ちゃんを演じきってる本質ガラ悪男」な演技、すばらしい。引き込まれました。
また仲野太賀さんの穏やかで優しげで包み込むような、でも笑いには貪欲なところもとてもよかった。ツチヤの才能を信じているからこそ本当に歯がゆいのが痛いほど伝わってきた。
岡山天音さん演じるツチヤには、もっと妥協覚えてうまくやれよ!才能ムダになっちゃうよ!とやきもきする気持ちと、そうしてしまったら良さがなくなっちゃうかもしれないからそのままでいてほしさもある…という気持ちがごちゃごちゃになった。
でもさ、売れたい=大衆に認められたいなら、大衆に迎合することも必要なんだよね。世知辛いけど。
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