「音のこだわりgood、部分的な惜しさ」信虎 カントリーマアムさんの映画レビュー(感想・評価)
音のこだわりgood、部分的な惜しさ
音楽が重厚、腹に落ちてくる。
刀の打撃音・擦過温がTV時代劇の甲高い音とも太秦のショーで聞くカシャカシャした音とも違った、あれがリアルな音なのかと。勝頼最期のシーンは特に重々しかった。
信虎臨終の際「なぜここで腕のアップ?しかもあんな大きな黒子あったっけ?」と首を捻り、後刻の柳澤のシーンでちょっとニヤリとする。なるほどね、最後のひとつはここだったか。
最初の戦闘シーン、敵軍が揃っている関所に正面突破をかけるのはいただけない。せめて裏道をこっそり通ろうとしたら見つかって戦闘に突入した態にすべきだったのでは。あれでは信虎が「智将」というより「猪武者」という印象になってしまう。
信虎が残したかった「家」とはなにか、をもっと掘り下げてもよかったのでは。「家」とはなにか、血筋か領地か家風か家名か。信虎が「わしが築き上げた」と言っていたがそのあたりをもっと語らせて「家」として何を残すか、で家臣団と対立する構図というのもありだったのでは。
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