「ヒゲ面に覆われたマット・デイモンの不器用な仏頂面」スティルウォーター jollyjokerさんの映画レビュー(感想・評価)
ヒゲ面に覆われたマット・デイモンの不器用な仏頂面
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移民問題、LGBTQ、貧困と差別、リベラルと保守、文化の相違による誤解、シングルペアレントといった、現代の問題をほどよく取り入れた社会派ドラマの様相を呈するが、父と娘の和解の物語といってよいだろう。
ヒゲに覆われたマット・デイモンの不器用な仏頂面は、いかにもオクラホマの田舎の中年といった趣で、世界を知らないアメリカ人が言葉の通じないフランスに一人乗り込んでいく無謀な姿をよく表している。文化の違いによって思うようにことが進まないジレンマもよく表現していた。
言葉というコミュニケーション手段に頼るとうまくいかないことが、意思を伝えようと努力することで愛情さえ生まれるという、ビル(マット・デイモ))とマヤ(リル・シャウバウ)の関係がほほえましい。これをビルとアリソン(アビゲイル・ブレスリン)がしてこなかったということに、最終的にベイカー父娘は気づいて和解する。
ジェイソン・ボーンのようなドキドキと『スポットライト 世紀のスクープ』のような戦略と追跡がなかなか面白かった。
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