「言葉が見当たらない」最後の決闘裁判 トミジュンさんの映画レビュー(感想・評価)
言葉が見当たらない
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余りにこの映画が内包する事柄についての考察が浮かびすぎて
何か頭がまとまらない
よくレビューで見るように登場人物(ジャン、ル・グリ、ジャンの妻)3人の言葉から真実を浮かび上がらす、という意味では羅生門っぽいのだけど
個人的にはこの3者の視線というのは余り生きてなかった感じもある
この映画で描かれた女遊びに興じる貴族、それにこびた生き方をして女を大切にしないル・グリ、忠誠心が強く頑固な男ジャン、そしてジャンの妻
その4人を通じて腐敗した権力構造、その構造に利用される騎士、
取りいるのが上手いだけの男前、能力はありながらも認めてもらえない女性を描いていて
そこから始まる物語で男尊女卑、嫉妬、妬み、暴力、など
美しくない人間の感情を全て洗い出そうかというような作りになっている
物語が進むにつれ、物凄い拒否感が高まっていって
そのピークが誰も得をしない決闘という形によって
感情が爆発するとゆうか、発散するような感じがあった
今年観た映画でなかなかここまで精神を揺るがす作品はなかった
結局ね、決闘しても誰も得しなかった気がするよね
何も事実をわかってないで騒いでる領民とか負けて引きずられるル・グリの姿に
いったい正義ってなんなのだろうか?
って考えるのは
今の世の中のアメリカの都合で戦争が引き起こされ
アメリカの都合で戦場に放置される人々見てると余計に考えさせられる
この映画は色々な感情、視点で考察できてとても深い、物凄く
そう感じた映画だったな
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