「映画館での体感が忘れられない、考え出したら止まらない」Pure Japanese Yukimushi🧬ゆきむしさんの映画レビュー(感想・評価)
映画館での体感が忘れられない、考え出したら止まらない
Pure Japaneseを観てから毎日いろいろ考えるのが止まらない。
最初は日光江戸村が出てきて懐かしいなとか、立石は忍者ショーの効果音担当だけど、忍者メイクして音をドンピシャに合わせるこだわりと指さばきは職人だなと思って、彼が誠実そうに見えた。
物語の色々な所に感じる日本文化、日本語人文化。自分の心の中にあった懐かしさと疑問が顔を出す。
日本人度が分かるPJキットが登場して、アユミに出会った立石の言動にあれ?と思い始めたら、物語は凄い展開に!
立石の狂気だけじゃなく、登場人物みんなの狂気も凄かった。
最後の戦いは本当に生々しくて、斬る音も血飛沫も体がぶつかる音も衝撃で圧倒されました。でも立石が刀を抜く瞬間は何故か涙が込み上げてきた。
暗闇に不気味な空気が漂って、地面が響く程の大迫力の音に、まるでそこに居るかのような感覚になり、鳥肌が立って緊張した。映画館だからこそ体感できたこの感覚が忘れらず、また観に行きたくて仕方ない。
公式サイトに書かれているように立石は独特な人物で、物語を通して彼がどんな人間なのか少しずつ見えては来るけれど、本当の所は分からないまま。だからもっと立石を知りたくなる。
ヤクザの陣内も表情一つ変えず、何が起きても目が据わったままで何を考えているのか分からなくて怖い。
映画を観ている間は色々な事を感じる瞬間に気付くけれど、ゆっくり考えている時間がない衝撃の展開。だからか見終わった後すごく色々考える。
日本人とは。日本語を使っている中で自分が感じてる疑問。暴力とは何なのか。登場人物達は何を思ったのか。本当の立石は。映し出された自分。
2回観て感じた事を書いてみましたが、視点を変えてみると全く違う想像もできるから本当に面白い。
チャンスがある限り観に行きたい映画です。