ディア・エヴァン・ハンセンのレビュー・感想・評価
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賛否両論あると思うけど
本当のことを言わないといけないのに引き返せなくなって、ずーっとハラハラしてました。
でも、歌の内容は嘘じゃないし心の声が反映されてるから、共感できるし、音楽が本当にすごくて、涙が出ました。
ストーリーが気に食わない人たくさんいるだろうなと思うし、最初は自分もそう思いました。
でも、噛み締めていくうちに、人それぞれ隠れた孤独とか痛みがあって、自分だけじゃない大丈夫って言われてる気がして、後からジワジワしました。
コナーのこと、もっと知りたかったなぁ。
見るタイミング逃して、遠い映画館まで行ったけど、行ってよかった。
上映してくれてた映画館さん、ありがとうございます。
人を癒すということへの究極の問いが常に投げかけられる!!
人気のブロードウェイ・ミュージカルの映画化であり、主演を舞台版と同じベン・プラットが演じたことでも話題となった。
様々なメディアで目にする、「SNSが題材の作品」という取上げ方はもう限界にきているようにも感じられた。というのも、現代のティーンを描くとなると、自然とZ世代が主人公になってしまうからだ。同じミュージカルでも『ザ・プロム』『Everybody’s Talking About Jamie ~ジェイミー』もきっかけのひとつとして、SNSが多様されている。
今作は複数のテーマが複雑に絡み合った作品である。その中でも大きく分けるなら2つ。
ひとつは死後の情報拡散によって、真実が霞む人物像だ。これは『ヘザー/ヴェロニカの熱い日』に通じる部分もあるし、現実社会においても同様のことがいえるが、今ではインターネットやSNSによって、簡単に全く違った人物像を拡散させることができ、さらに真実よりもドラマチックや感動的に演出を加えることで情報を発信する側の自己満足に変換されてしまう恐怖が描かれている。
「感動」や「共感」を求めることこそが、正義だと信じている者の記憶には、すでに当事者の存在は不在だということもいえる。
日が経つと、新たなトレンドに流れてしまう人々を振り向かせるために、情報を上塗りしていく沼構造も描かれる一方で、それによって実際に救える命もあるという真実が観ている側のモラルを迷子にさせる
もうひとつは「嘘」をどうとらえるかというもの。エヴァンがコナーの家族のために、とっさについた嘘によって、事態は思わぬ方向に向かっていく。その嘘が拡散され、エヴァン自身も家族への憧れがあったことで、嘘によって築かれた関係性に依存していってしまうことで、嘘を重ねていってしまう。
しかし宗教というものが、『ウソから始まる恋と仕事の成功術』で描かれていたように、人々の不安や恐怖を取り除くための嘘から発展したものだと考えると、エヴァンが行った行為は、他者を救う嘘が、私欲に走った嘘に変化していくことで、バランスが保てなくなっていく流れが宗教構造の末路とも感じられる。
極端なことを言うと、小さな嘘のままであれば、誰もが救われたといえるだけに、その点では『ジーザス・クライスト・スーパースター』のようでもある。
単純に感動物語として捉えるべき映画なのかという疑問が付きまとう中で、人が人を癒すこととは、どういうことなのかという究極の問いを常に投げかけられているようにも感じられた。
今作で見事な演技をみせたのは、エイミー・アダムスだ。すっかりアデルのような貫禄(最近、アデルが痩せてしまったから少し前の……)になったエイミーの、息子を失った母親の喪失感というのが、表情からにじみ出ている演技は見事!
アカデミー賞において5度も助演女優賞にノミネートされていながら一度も受賞を果たしていないエイミーだけに、さすがに同情票も入るだろうし、今回も助演女優賞にノミネートされれば、受賞してくれるはず。
個人的には『魔法にかけられて』の続編でも、貫禄のあるお母さんになったジゼルの姿が観れると信じている。
嘘はいかんなぁ…嘘は
始まりはコナーの母親を慰める事から始まった
最初は小さな嘘だったのに求められる声に従った結果…
自分の思惑を離れ話が大きくなっていく様子が恐ろしい
この辺りはSNSの功罪についても描かれているのだろう
思わずトイレに駆け込む気持ちもわからなくもない
コナーの両親を慰めたかった
ゾーイに少し良いところを見せたかった
それだけだったのにね
だけど『親友だ』と嘘をついたことよりも
故人の人格を勝手に作り語った事の罪がより大きい
悪気がなかったとしてもだ
途中幸せそうなエヴァンが見ていられなくて
何度か席を立とうと思った
エヴァンは悪いことをしちゃったんだけど
可哀想な奴で悪い子じゃないのがわかってるから
皆1人じゃないようでも孤独であり
孤独のようでも実は1人じゃなかったりする
『あぁ…苦しいなぁ』と感じる映画は久しぶりでした
余計な一言
アメリカでは心療内科やセラピーに通って薬のむのが当たり前!むしろ飲んでないと『ストレス(責任)のない仕事してんのね』と思われると聞いた事がある
大袈裟に言っとるわと思っていたけど…
高校生が当たり前のように抗鬱薬飲んでるなんて
アメリカ異常だよ!!
心をえぐる作品
エヴァンくんよりの人間なので心を深くえぐられました。
親友だったという嘘なんて絶対すぐバレるだろう...って思うけど意外とばれなかったのはビックリしたけど知ってるのにバラさないファミリーフレンドいい奴じゃん!
とてもいい映画でした。
意見が分かれそう
最後はハッピーエンドかバッドエンドか、、、
見る人によって変わるんじゃないかなと思います。
ベンプラットのオドオドした感じがすごくよく出てましたよね。
あとで歌番組?か何かで歌っている姿をみましたが
全く別人でビックリ。歌も実際とっても上手なんですね。
ミュージカルは急に歌いだすから苦手という方は見ない方がいい
コレをミュージカルで作る意味はイマイチ理解できないなぁ。
個人的な好みだけど、ミュージカル作品は全員での歌唱シーンとかダンスシーンとかで心踊る感じか好き。
元々ブロードウェイミュージカルとして作られた作品のようなので、そこに意味があるのだろうけれど…
もちろん、メロディーは美しく良かったけれど。
さすがの歌唱
みんな歌が上手だなー。特に主演のベン・プラット。ミュージカル版でエヴァンを演じている人だそうなので、当然なんだろうけど本当に上手い。上手いのに技巧が目立たない歌い方。初めて聴く曲でも心地よく沁み通ってくる。
ただ、私の感覚では歌ってほしくないシーンもあった。ミュージカル映画を何本か観てきて、だいぶ慣れてきたつもりではあるんだけど、それでも、深刻な嘘を告白する胸苦しいシーンで歌い出すのはちょっと違和感が。「言葉もない」って朗々と歌われるとな。そういうもんなんだろうけど。
亡くなった人が生前に楽しい時間を過ごしていたこととか、好きな人間や好きなことがあったこととかが、残された人の心を勇気づけるのは、思えば不思議なことだ。でも、感覚的にはすごくよく分かる。コナーがあのA4ペライチを、ただ持っていたのではなくて“大事に”持っていたのが分かったとき、泣けてきた。
エヴァンとゾーイが最後ああなるのもいい塩梅だと思った。あそこからヨリは戻らないと思うし、かといって憎悪の感情を向けっぱなしでもゾーイだって辛いし。
余談ですがアマンドラ・ステンバーグかわいい。
歌はよかった
正直期待していたものとは違った。
この映画の孤独について共感できる人は、孤独だと感じていても、なんだかんだで友人や家族がいる人だと思う。
信頼できる友人も家族もいない自分にとって、顔を上げて見てごらん。必ずいるから。と言われても、そんな人はいない。
本当に天涯孤独の人間にはそんな人はいないんですよ。
最後に流れた、悩みを抱えてる人は公的機関にといった内容も興醒めした。
最近もテレビでよく見かけるが、本当に悩んで苦しんでる人に公的機関に相談するという選択肢があるのだろうか。
相手は自分の事を全く知らない人で、悩みを話しても結局死ぬなと言うんでしょ?
自分の事を何一つしらないくせに。
誤解のないように、私は信頼できる友人も家族もいないけど、割と自由に楽しく暮らしてるので公的機関にお世話になる事はないと思いますが、疑問に感じました。
でも何故か最近もう一度観たいなと思ったけど、もう公開終了の映画館が多いようなので残念です。
歌詞はともかくメロディはとてもよかったです。
もしミュージカルの来日公演があるから観に行きたい。
矛盾したレビューになりますが、もう一度観たら感想はもしかして変わるのかな。
あと、コナーのお母さん役の、魔法にかけられての主人公を演じられた方ですが、とても可愛かった!!
「相談して下さい」、ですか・・・・・
アメリカンドリーム的な要素があるミュージカル?と思っていましたが、いやはや
内容的にも興味深く、応援しながら観てたのですが・・・・
このエンディングには少し失望
最後のテロップはもっと失望
深い苦しみと悲しみの先に。
嘘をつくのはもちろん良くないこと。
誰でもそれはわかっていること。
でも、高校生のエヴァンの深い苦しみと悲しみやその時の心は、その時の本人でないとわからないこと。
だからこそ、エヴァンの嘘に誰も気が付かなかった。
嘘に気づかれないことすらも、どれだけ孤独だったのかが際立ち、更に悲しみが増す。最後に少し成長したエヴァンが見えたところが救いだった。
この作品はエヴァンやコナー達を通して、その家族や周りの人たちに、深い理解を求めるメッセージが強く込められている。
どの人物とも重なるものがあり涙が止まらなかった
予告編に惹かれ、それ以外の予備知識無く鑑賞しました。
「誤解から始まる物語」
「ミュージカル」
ということで、もっとコミカルな話かと思っていたのに意外とシリアスで心に刺さりました。冒頭の「誰か僕に気が付いてよ」という歌、リンゴ園での架空のエピソード、偽メールをでっちあげるシーンまでは殆どボロ泣きでした。エヴァンが歌い上げる「こうだったらいいのになぁ」が切なくて切なくて。偽メールシーンは陽気で笑える曲なんですけどね。笑いながら涙が止まらないという不思議な状態になりました。
実は私もうつ病です。幸運にも私はまだ生きているし、周囲に自死した人もいません。ですがどの人物の心情もわかる部分があります。シンシアとは同性で年も近い。エヴァンの寂しさはすごくわかる、アラナのようにうつ病に見えないけど頑張っている人もたくさんいる。特にコナーはどうしても周囲につらく当たってしまう自分に絶望して命を絶ったのだと思います。
エヴァンがしたことは良くないことだったけど、彼は本当にいい奴だし、彼の嘘は人を救ったし、彼の弱さは誰でも持つ弱さです。私はエヴァンを責められません。自分は最後までこの嘘がばれなければいいのに、物語で結ばれた人々との離別がなければいいのにと思いました。ストーリー上ありえないのですけれど。
映画の最後に「悩んだら窓口に相談しよう」というようなメッセージが出ます。「そのメッセージいる?」みたいな違和感がありました。自死で大切な人を失った人が関係者にいるのかな?
とはいえ、私もメッセージに同感です。孤独に悩んだら誰かを頼ってほしい。悩んでいるのが本人なら受診し、家族なら「甘えだ」などと言わずに受診を勧めてほしい。精神科の薬はとかく悪者にされやすいです。ですがお酒の勢いで眠ったり、ドラッグなどで気を紛らわしたりするより、処方薬の方がはるかに良いと思います。何も後ろめたく思うことはないのです。
追記
アラナに自分も大変なんだから無理しないでいろんな活動を控えたらいいのにと思わないでも無いです。しかしアメリカは積極的にリーダーシップを発揮しないと評価されない社会らしいです。だからアラナは頑張るんだろうな。弱っている人は頑張らなくても良いと言ってあげられる社会になればいいのにと思いました。
ディア・スタン・ハンセン
孤独+孤独は前向きになれる・・・などと感じつつ、“We are not alone”という言葉に胸をつかれた。そういえば、大好きなボズ・スキャッグスの曲「ウィー・アー・オール・アローン」と真逆なんだな~としみじみ。まぁ、こちらはラブソングですが・・・
嘘も方便、嘘から出た実、嘘つきは泥棒の始まりなどなど“嘘”の慣用句もいっぱいありますが、孤独な高3エヴァン・ハンセンにとっては、同級生コナー・マーフィの家族に対して瞬時についていい嘘だと判断して思い出話をでっち上げていくのでした。確かに奨学金のために作文コンクールに応募するくらい想像力がたくましい青年。まさかセラピーの課題「自分への手紙」こんなことになろうとは!そういえばアンジェラ・アキの「手紙~拝啓十五の君へ~」もそんな感じだったか?ちなみにアンジェラ・アキも「ウィー・アー・オール・アローン」を歌ってるのは偶然なのか?!
エンドロール後の文章を見るかぎり、どうも青少年の自殺防止のための作品だとしか思えなくなってしまった。SNSで拡散し、動画を使った盛り上がり、そしてメールの偽造など、いかにも現代的な要素満載であり、孤独な人間に手を差し伸べようというテーマがなぜだか鼻につく。現実的には心の病や打ち明けられない性格の人の自殺より、病苦、経済苦、若者にいたってはいじめという原因が圧倒的に多い。なめんなアメリカ!日本は自殺大国だぞ!と言いたくなってくる。うつ病になる原因のほうが重要だと思うのです。
内容はともかく音楽はかなり良かった。さらにアメリカの高校生活もチャラい恋愛映画よりもリアルに描かれてたと想像できる。また、食堂にはダイバーシティとか書かれているし、友人(と思ってる)ジャレッドのゲイも普通に描かれていたし、そうした背景は良かった。また、エヴァンの部屋にはボブ・フォッシーと書かれたポスターもあったし、ミュージカルへのオマージュが感じられる。ちなみに僕、コッシーです・・・ウィーーー!!
親愛なる自分へ
Dearで始まって、Meで終わる手紙。
観終わったあと少しモヤモヤしましたが、それぞれの人の行動も言葉も、誰かではなく、あなたでもなく、自分のために宛てたものだったのだなと思うと納得できました。
コナーの尊厳は?
前評判を聞いて期待に胸を膨らませ上映終了間際に滑り込んできましたが正直残念でした。
「あなたは独りじゃない」というのがこの映画が伝えんとした最大のテーマだと思いますが、このメッセージは本編の内容とは乖離しているように感じました。
劇中でエヴァンが経験したことはあくまでも「嘘をついても意味がない」「ありのままの自分でいるしかない」ということ。
たしかに「あなたは独りじゃない」と歌っていましたし、その歌が人々の心を打ったわけですが、
実際にはそれは亡きコナーに向けた言葉ではなく、エヴァン自身が欲していた言葉あるいは望んだ世界のことでしかない。
独りじゃないよと伝えることに意味がないと言いたいわけではなくて、少なくともこの映画では「あなたは独りじゃない、だから大丈夫だ」という言葉を裏付けるようなエピソードがなかった。
希死念慮を抱えるほどの孤独の中にいる人に「あなたは独りじゃないよ」とこの映画で訴えたところで、コナーは死んでるんですよ。
しかも死んだあとは赤の他人によってニセの人格が作り上げられ、その嘘にまんまと家族は涙し、世間に消費される。コナーだけが浮かばれないです。
死ぬまでみんな無関心だったくせに。
良くも悪くも死んだら終わりなんだという現実を突きつけられましたが、それはおそらく本来の意図ではないですよね。
最後コナーがギターを演奏する姿がみられたのが唯一の救いでした。コナーには憩いも居場所もあった。
まあその事実も最終的には「それなのに死んでしまった」という気持ちに着地するので、やはり「あなたは独りじゃないから大丈夫」の根拠にはなり得ません。
コナーのように不安を抱えた人たちの支えになれるようにと言いながら、映画を通してコナーへの思いやりは感じなかったです。
目先の幸せに溺れて嘘を重ねるエヴァンの気持ちや、エヴァンの話を聞いて慰められる家族の気持ちは分からないでもないですけど、
嘘だとわかって観ている私達はマーフィー一家が吐露する歌をどんな気持ちで聞けばいいのか。
元も子もないかもしれませんが、ミュージカルでなければもう少し楽しめた気がします。
豊かで華やかな音楽に彩られるほどコナーの影とエヴァンの孤独が浮き彫りになり、音楽に没頭できませんでした。
言葉がほしいときに決まって歌が始まるのでもどかしかったです。
歌に救われたという声も聞くので一概には言えませんが。
少なくとも私は感動話として処理するにはあまりに浅はかな作品だと感じました。
……と思うままに書き連ねてしまったので最後に好きだったところも挙げておきます。
・「キーを回す前にブレーキを踏む」というエヴァンの内省。冒頭から私の心の中を見透かされた気分でした。
(だからこそこれから始まる物語でどのようにアクセルを踏めるようになっていくのか、と縋るような思いがあったのですが)
・妄想のなかのエヴァンとコナーの音楽は心躍りました。歌も踊りも最高。なによりコナーの踊りが軽やかでキャッチーで一瞬で心掴まれました。もっと見たかった!!!
・「コナー」「コナーの親友」というふたつの仮の人格を通してでしか本音を語れないという構図も引きつけられます。基本的にはエヴァンに自己投影しながら観ていたので分かるなぁと。
エヴァンがついた嘘は口から出まかせというよりは、「ありたかった自分」のことを歌っているのでどこか空虚で切ない。
周囲のリアクションとエヴァンの実情とのギャップにかなり心が痛みました。
ミュージカルかと思って
なんと、以外。
ヒューマン物だったのですね。
事の次第のきっかけが、曖昧過ぎて
あまり気持ち入らなかったけど、
周りの女性達からは、すすり泣きが聞こえてました
レディースだったからかしら???
演技も歌も完璧。。隙がなくて途中少し疲れたな
前情報なしで鑑賞。まさかのミュージカル映画だったとは。。
上手い何もかも。脚本も完璧。
でも歌が繰り返しフレーズ多く感じました。
コナー役の子がカッコよかったからもっとみたかったなぁ
テーマとメッセージと表現方法
映画の在り方は、人それぞれの価値観で違うわけで、メッセージ性の高い作品もあれば、脳みそ全開!アドレナリン全開!の作品もある。
この作品はミュージカルにする事によって、メッセージは伝わりやすいし、重くもならないが、ただ、軽くも感じる。
それを良しとする人もいるだろうけど、個人的には主人公の成長の話よりも、自死した人の方が気になった。
なんで、最悪な選択したんだろう?。
その選択をした理由は分からないが、生徒会長が自死対策を進めていく…。
学生にとって、良い教材になるんじゃないかなぁ。
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