「一人じゃない」ディア・エヴァン・ハンセン shironさんの映画レビュー(感想・評価)
一人じゃない
コナーの名前を借りて、自分の気持ちを伝えるエヴァンに胸が痛くなりました。
本当だったら、自分の言葉として伝えたかっただろうに。
自分が何か発言することで攻撃されるかもしれない。存在を消して透明人間になろうとしていたエヴァン。
でも、みんなの前で自分の意見がハッキリ言えて、リーダーシップのある人でも、実は問題を抱えていたりする。
アラナが最初からエヴァンを見抜いていたのは、アラナもエヴァンと一緒だから。
そして、絶対にコナーもエヴァンを見抜いていたに違いない。
タイプは全く違っても、自分と同じ匂いを感じたから話しかけたに違いない。
もし、もう少し二人に時間が与えられていたなら、りんご園に行って妹の話をしたかもしれない。
そんな風に思えてなりませんでした。
あと、“友達ではない”ジャレッドは何だかんだで協力してくれて、最後まで秘密をバラさなかった。
それって既に充分“友達”なのでは?
スクールカーストを意識した“友達選び”があるのは確かだろうけど、ジャレッドの場合はゲイである自分がサインをする事に遠慮していたのではないかと感じました。
そして、母親の歌にも感動。涙が止まりませんでした。
ジュリアン・ムーアに似た女優さん、めちゃくちゃ歌が上手いなぁ…って、ご本人でしたか!!
主人公のエヴァン役がオリジナルキャストってことで、てっきり他の役もオリジナルキャストだと勘違いしていました。
どおりでエイミー・アダムスのそっくりさんもいると思った。笑
アマンドラ・ステンバーグも難しい役を見事に演じていて素晴らしかった。
『コロンビアーナ』『ヘイト・ユー・ギブ』から更に美しく成長して、今後も目が離せません!