「確かに、兄ちゃん、それはあかん!」殺人鬼から逃げる夜 川柳児さんの映画レビュー(感想・評価)
確かに、兄ちゃん、それはあかん!
一時、韓国の恋愛映画やドラマがは流行っていた頃(今もなのか?)、全然興味がなかった。
いや、自分が恋愛ものに興味がないからかもしれない。
一方、最近の韓国のサスペンスやアクション、パニックものは、本当に面白い、
今回の作品が、今年3本目の韓国映画となるが、すべて良作と呼べるものだった。
(3作品ともに、上映館が限られていることが残念)
ストーリーは、思い起こせば、たった一晩の出来事だったのね。
20歳代の頃の石原さとみに似たかわいいヒロインが、ひたすら逃げまくる。
追われている事に加えて、耳が聞こえないハンデがさらに恐怖を掻き立てる。
確かに、音が聞こえないと、自動車が近づいてくる事は判断できないよなぁ...
そういうことをさりげなく教えてくれる、啓蒙的な映画でもある。
ただ、お母さんが、雇い主と出て行った時間が時計で確認できなかったけど、いづれにしても時間の経過から考えて、街に逃げ込んだ時は真夜中のはずだから、そんな時間に街中とはいえ、あんなに明るくて人が多いのはちょっと合点がいかない。
また、殺す気満々なのに、時間的余裕を与えすぎ...、それも何回も。
それから誰もが思っただろうが、ヒロインを見捨てて、妹を探しに行く兄ちゃんは、いかんやろ。警官としても、人間としても。
ホントそりゃないよ。その場でとっ捕まえて、吐かせるのが筋でしょう。
と、確かにちょっと矛盾した部分はあるとはいえ、恐怖感も十分楽しめる。
最後のあのどんでん返し的行動は衝撃的。
犯人に向かって走ってる時は、心の中で「オラー、いてまえ~!」と叫んだが、見事に裏切られた笑
でも騙されたけど、心地よかった...。
最後は何故だか、涙が流れていた。そんな映画やないのに...
テレビで放送されたら絶対に観る。
ただ、どうかなぁ~。テレビ放送あるかなぁ~。