劇場公開日 2021年11月12日

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「是非あのチームへ」マリグナント 狂暴な悪夢 Minaさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5是非あのチームへ

2022年1月30日
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ジェームズ・ワンのホラーにはずれ無しと思っていたが、よくこんなぶっ飛んだ映画を作れたものだ。精神病院から始まる冒頭のただならぬ「もの」が何故主人公の元へやって来たのか、なぜ彼らを殺害する瞬間を見せつけるのか、主人公だけが殺されずにただただ怯えるその理由が終盤で判明する。それは物語の起承転結として当たり前であり、破綻していては意味が無い。
ところがジェームズ・ワンの作品はどれも想像の上を行くのが常であり、「ソウ」時代から鍛え上げられた徹底的なまでの伏線回収に脳が暴力を受ける。それが本作でも描かれるのだが、本作ではそれが分かってからの展開が非常に面白いのが更に良い。普通はどんでん返し的な表現があるとそこが面白さのピークに達するものだが、本作はそのピークが下降してきたタイミングで第2波がやって来るという構成だ。
そこでは「ワイルド・スピード SKY MISSION」や「アクアマン」という大作で更に磨きがかったアクション要素をふんだんに取り入れている。1度で2度美味しいとはこの事だろうか。
後半の怒涛のアクションは本作がホラーである事を忘れるレベルの物だ。「アベンジャーズ」に加入しても良いのでは無いか。

本格ホラー、サスペンス、スプラッタ、アクション。次はどんなサプライズで喜ばせてくれるのだろうか。楽しみである。

Mina