「東野圭吾のヒューマンドラマと見れば会心の出来」沈黙のパレード 生馬さんの映画レビュー(感想・評価)
東野圭吾のヒューマンドラマと見れば会心の出来
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真夏の方程式で「何かが違う」と思ってしまっていたので、観に行くか悩んでいましたがテレビで主題歌を聴いて、良作の可能性が低くないと思い突撃。
ガリレオシリーズとして感じる違和感は少なくはないが、東野圭吾のヒューマンドラマとしては大変満足の行く出来でした。
冒頭の嘔吐から最後に至るまで北村一輝の好演が凄まじい。
湯川先生に関しては、劇場版のドラえもんのジャイアン的な変化だと思えばいい。
シリーズからの三人の結びつきと、書店街の人々の結びつきの対比も面白い。
また、作品を語るうえで外せないのが、飯尾和樹の好演です。正直番宣に出まくっていたので、ウザくて仕方なかったんですが、映画を観たらすべてを許しました。
いわゆるオリエント急行殺人事件、的なものだと気づけば元凶にたどり着くのは容易なのですが、そこに至る見せ方は素晴らしかった。
容疑者Xの献身を信じて観に行った人の期待にも応えられていたのではないかと。
実は回想の思わせぶりな感じから、「実はあれは先生の子で……」という流れを想像していたので、そうでなかったことに胸をなでおろしました。
紛れもなく良作だと思ったのであえて言いたい。
同じ監督のはずなのに……シャーロックはなぜああなった?
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