流浪の月のレビュー・感想・評価
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理解出来るそれぞれの人間の感情
俳優陣の演技もストーリーも魅入ってしまって150分があっという間の作品でした。
桃李くんの激ヤセはほんと心配になるくらいの痩せっぷりで目もギョロっとして役作りも演技もプロの凄さを見せ付けられました。
すずちゃんは最近あんまり拝見してなかったのですが、改めて美しさと演技力の高さを魅せつけてくれました!
白鳥玉季ちゃん!すずちゃんに雰囲気が似てて少女期に違和感なさすぎる(笑)
ほんと可愛い!!表情と声のトーンが大人顔負けの演技です!
可愛いし、表現が上手いし凄い!!
何と言っても流星くん!
今までのイメージとはガラッと違う役
愛情、嫉妬、怒り、悲観…
この役は「なんて酷い…」って思う人と「そりゃそうなるでしょ」と分かれる気がしました。
現代社会問題でよくある、デジタルタトゥー、DV、ネグレクト、SNS中傷…全部入ってて人間の感情をうまく表現した考えさせられる映画でした。
自分のものさしだけで人の気持ちや本当の事は分からないって事を改めて思いました。
もう一度観たくなる素晴らしい映画です。
キャスト全員演技凄いです。
映像の力、役者の力。
原作未読です。
たぶん原作から多部未華子のシークェンスが削られてるんじゃなかろうか?知らんけど。
横浜流星凄かった、ここまでやれると思わなかった。
白鳥玉季も先がたのしみ。
広瀬も松坂ももちろん良い。
ホンギョンピョの絵が凄い!基本自然光を生かすスタンスだけど、微妙な光の仕掛けも盛り込まれてある。アングル、カメラワークも隙がなく役者の演技を少しも漏らさず、そして増幅させる。
予算の問題が大きく関係する部分では有るが日本の撮影部に見習って欲しい。映画は映像、音で語る物だ、台詞だけに頼ると大抵安っぽくなる。
改めて映像の力って凄いと思った。
あ、音も抑制が効いてて非常に効果的だった。
で、全てをまとめた李監督の力量恐るべし。
ストーリー的には本屋大賞な訳で面白くないわけがない。ロリコン、性的暴行、少女誘拐、冤罪、SNS、不具者、育児拒否、監禁、ワード並べただけで出口が見えない地獄車、イヤミス要素満載。
レビューでは警察、司法的に多少齟齬があるという説があったが、毎回立件されず返されてる訳だし、まあ日本中の警察がキチンとしてるかどうかは微妙だから気にならなかった。実際のところ幼児性犯罪者の再犯率はかなり高い、本編ではそれとの冤罪が主軸になっていて、性的な行為があったのか、なかったのかが分かれ道になる。しかし遠目で見ると保護は監禁にも見えるし、それをSNSは無責任に拡散するからタチが悪い。
マインドコントロールって言葉自体も結構あやふやで心理学、精神医学ではそういう分析概念は公認されてないそうだ。
ウルトラマン何回も観るなら、一回この映画も見たほうが良いよ。
心にたくさんのガラスの矢がささるような映画でした。
ストーリー、役者、映像が揃った、美しい、けれど重い映画でした。
文が更紗に言ったセリフ、
「更紗は更紗だけのものだよ。他の誰かに、更紗を好きにさせてはいけないよ」
は、心にぐっときました。
全ての人が、子ども時代に一番に教えてもらえたらいいなと思いました。
日本でも、ようやく多様性や弱さを認める流れになってきました。
人を社会の都合に合わせるのではなく、様々な人が居心地よく存在できる社会を創る時なのでしょう。
衝突や面倒が増えますが、それもまた人の営みであり、今よりもっと息がしやすくなる気がします。
最後まで、涙は出ませんでした。
エンドロールで初めて深呼吸して、2時間半、息を詰めて観ていたことに気づきました。
月が見えるレイトショーの帰り道、「流浪の月」は夜が似合う映画だなと思いました。
夜明けが近ければいいな…。
150分が体感90分
に思えてしまうほど役者陣の演技に引き込まれた。「悪人」は観ていないが、「怒り」より断然良い。ただ文のラストや更紗と亮、2人の性描写は「怒り」の公園でのシーンのような直接的表現ではない方が私個人的には受け入れられる。
映画『流浪の月』- 「真実」の所在とは
鑑賞を決めたのは当日の深夜で、原作が本屋大賞を受賞したことぐらいしか前情報がなかったので、とりあえず予告編を観て眠りについた。原作は凪良ゆう氏の同名小説で、脚本・監督は李相日氏(『悪人』、『怒り』)、撮影監督には『パラサイト 半地下の家族』のホン・ギョンピョ氏を迎えている。それだけでも期待値が高まる作品ではあったのだが、主演の広瀬すずと松坂桃李の演技には信頼度が高かったので特に不安要素もなく上映時刻を迎えた。
どこから語ればいいのだろう。松坂桃李は正気のない役を演じるのが恐怖を感じるほど本当に上手いと思ったし、嗚咽混じりに鼻血で顔を汚したままマンションの階段を駆け下りて街を彷徨う広瀬すずの演技は良い意味でゾッとした。横浜流星は目も当てられないほどクズなDV彼氏を演じ切っていたし、出演シーンは全体の1/10ぐらいだったけど彼女以外ありえないと思わせた多部未華子の演技も印象的だった。脇はというと趣里や三浦貴大をはじめ、柄本明や内田也哉子らで固められていて配役は非常に満足度が高かった。エンドロールを見ながら「豪華すぎる」と思ったほど。当然かもしれないが、各々が自身の役割に完璧に徹していた、そんな印象。
ストーリーは色々思うところがあった。先日拝読した朝井リョウ氏の『正欲』とも通底する要素があったように思う。「いてはいけない人なんていない」という、誰しもが生まれながらにして平等に与えられた権利の所在が曖昧になっている社会が、この映画でも舞台になっていた。
松坂桃李演じる佐伯文と、広瀬すず演じる家内更紗のそれぞれが、秘めたる特性や現実を抱えながら偶然出会っただけなのに、社会は法を盾にしてそれに対して「誘拐事件」とレッテルを貼り、偏った報道を加速させる。今の日本のメディアを通して事件や事故を語る浅はかさや恐怖が手にとるように伝わってきた。不純な動機など一切なかったとはいえ、法の下では佐伯文のしたことは決して正当化されるべきではないだろう。しかしながら、彼らの「真実」を語る権利を蔑ろにしてほしくないし、耳を傾けてあげてほしいと思うのは些か稚拙な考えだろうか。法に触れた途端、土足で踏み荒らされる人権という領域の、釈然としない曖昧さ。佐伯文の働く喫茶店へ警察が押し入る場面がある。窓から光が差し込んでいても、希望の光は一切感じられなくて、月並みな表現ではあるがなんだか遣る瀬無い気持ちになってしまった。この社会では真実を知った上で善悪を見極めることは難しいことなのかもしれない。佐伯文の瞳は、周囲の人間へ真実を説明することへの諦念を宿しているかのように黒々としていたが、彼は決して“ハズレ”なんかじゃない。「いてはいけない人なんていない」のだから。
佐伯文と家内更紗は、端的に言って「複雑な利害が一致した」関係であり、決して被害者と加害者ではないのだ。たとえそれが鬱屈とした色味が多い映像の中で、歪な出会い方によって導かれたものとして描かれていたとしても、ふと画面全体が光の放つ眩い白で満たされる時、そこには二人の笑顔が在り、それが自由であり希望であったのだ。それはまさに、時を超えて〈許されざる二人〉が闇夜で落ち合うとき、互いを照らす美しい「流浪の月」であるかのように────。
余談。この映画を見る前の晩、今更King Gnuの『白日』を初めてちゃんと聴いて、いい曲だなぁと思っていたら、エンドロールに劇中使用曲として『白日』がクレジットされていて怖かった。多分カラオケのシーンなんだけど、どこで使われていたのかは謎。だけど歌詞の内容と本作を重ねてみると意図的に選曲されたようにしか思えなくて、余韻に浸るべく劇場を出てすぐに『白日』を再生した。
流浪の月見ました😊✨
人は自分の見たいようにしか見ないことに気づきました🤨
その中でもすずちゃんが演じるさらさちゃんは憎いほどに自分の思いに正直で、とうりくん演じる文くんはそんなさらさちゃんを好きになっていることを感じました😊💛
文くんは自分のコンプレックスをずっと言えないまま大人になれなかったけど自分をようやく出すことができたのが、さらさちゃんでした🍀
お互いにとって必要な2人なのに一般論からの見られ方は本当にひどくて。2人の過去や感情を知れたからそう感じれるけど、仮に現実で起こったとしたら自分は何を信じるんだろうと思いました🥲
現実だったら、ロリコンや誘拐がパワーワードで言葉のネガティブな印象に影響を受けてしまうはずだと感じました😭
さらさちゃんとふみくん2人は惹かれあっていて、2人ともそれに気づいてることは事実なのに、表現することで非難されて、つらすぎました😭
現実の世界では??🌏🍀
いろんなコンプレックスをかかえてる人がたくさんいて自分のさらけだせる相手に出会えたとしても
うまく表現出来ずに憎しみや怒りや暴力になっちゃうひとはいるとおもう🥲
1人1人一生懸命に自分と相手に向き合うからこそ自分の弱みに気づけるけど、ずっと気づかないようにしてる人もたくさんいる🧐
みんな同じ社会で生きてるからこそ、見せる部分見せない部分があって、実は流浪に生きてる人がたくさんいるんじゃないかなと考えさせられました🤔
みなさんに見てもらいたい映画です🎥🍿
こういう役がほんとに嵌まる松坂桃李と不快さ抜群の横浜流星
変わった恋愛映画が観たい人は◯、ただしリアルを求める人には向かない
原作未読。李相日監督の名前につられて観に行きましたが、正直いろいろと消化不良でした。
ストーリー自体はよくできていたと思います。さすがは本屋大賞作品。俳優さん達も難しい役柄をうまく演じられていました。
特に広瀬すずさん。オンオフの切り替えの演技が素晴らしいです。文がいない時と、文と再会した後の表情と感情の出し方。全然違う。ただ、今作も『怒り』の時同様、演じられた後のメンタルが心配になる役柄でしたが。
消化不良の内容については、以下の通りです。
①子役の子が広瀬すずさんより声が低い
演技は良かったので、キャスティングミスとは言いません。ただ、この子が大きくなっても、広瀬すずさんのようなやや高めの声にはならないのでは……と。
②令状が無いのに逮捕しに行く
これについては、先にご覧になられていた方の何人かも指摘されていましたが。
原作もこんな感じなんでしょうか?この場合、母親からの捜索願とかがなければ、逮捕する根拠もないと思いますが……。ありましたっけ??
③結局、文はロリコンなのか?それともロリコンにならざるを得なかったということか?
最後の最後で文の秘密が開示されるので、大人の女性に対する恐怖心があることはなんとなく理解できました。
ただし、元々その要素があったのか、あの秘密によってロリコンとならざるを得なかったのかが、よくわかりませんでした。
あんまりロリコンっぽい描写もなかったですし。
原作未読のせいかどうかはわかりませんが、変わった恋愛映画が好きな方には向いている一方、私のように偏屈なリアリストには向いていない作品のように思えました。ごめんなさい。
リアルな痛みを感じる
微に入り細を穿ち映像化した名作
作品の内容は皆さんレビューしてると思うので別視点で語ります。
とにかく映像表現が素晴らしい。最初の木漏れ日だけで、日本の公園をここまで幻想的に表現するのかと心を掴まれました。
劇中の随所で日差しの柔らかさや仄暗いカフェの安心感、人物から見てそこだけ明るい場所の異質さなど、光が効果的に使われています。もちろん光の差さない暗さも……。
マンションのベランダから街並みを見渡す場面でも、どんな魔法を使ったのか説得力のある解放感が伝わってきました。
今作のタイトルにある月の使い方もバッチリ。
150分という長さと娯楽性は低く万人向けではないので4.5にしましたけど、個人的には文句無しの満点です。
あと、劇中にちょこっと出てくるアニメがパプリカで、故今敏監督へのリスペクトを感じ取りました。10歳の子が観るアニメじゃないよ笑。
こういう細やかな主張、好きです。
横浜流星の最高の演技
引き算の映画
作品としては「問題作」としての立ち位置なのかな。 でも本人たちのみ...
世間から後ろ指差される関係であっても、、
キャストが良すぎてものすごく期待して観に行った。
さすがに期待値が高いのか座席もかなり埋まってるなと感じた、やっぱり松坂桃李×広瀬すずはみんな見たいよね、流石の集客力。
世間から見れば元犯罪者とその被害者の関係、でもお互いが抱えるものを一番理解し合っている2人。暗くてずっしり重たい感じが常にあったけど、映画内世界に深く沈み込む感じで集中して見れて2時間半あっという間だった。(でもやっぱりちょっと長かったのかトイレ退出がちらほら)
最後まで2人が救われる展開があるわけではない、暗い作品観てたはずなのに鑑賞後感が悪くない不思議な映画だった。
2人が支え合ってこれから生きていくのを応援したいと強く思った。
もちろん俳優さんの演技はさすがとしか言いようがなかった。
全体的に暗いシーンの中で、白鳥玉季ちゃんが出てくる回想シーンにはすごくほっこりした。
謎
原作を読んだ時から、さらさが両親をなくした時から世話になっているおじさん夫婦の家に帰りたくない理由、従兄弟から毎夜性被害を受けていることを警察で何故言わなかったのか、本当に謎だった。
それが嫌だから、雨が降り出しても公園にいたのだということ、そこで声をかけてくれた大学生の文の家について行き、いつでも家に帰っていいと言われていたのに、自分の意思でい続けたこと。
最後に引き裂かれた時、誘拐犯として捕らえられた文を助けられるのは自分の証言だけなのに、従兄弟に性被害にあっていることを言えなかったのは何故なんだろう?
自分を一時的にでも助けてくれた文を、助けたいと思わなかったのか?
それ以上に、言わなければおじさん夫婦の家に戻ることになり、従兄弟からの性被害がまた始まるとは考えなかったのか?
その辺、原作でも描かれていなかったから気になっていたのだけれど、映画でもやはり描かれていなかった。その後従兄弟の性被害に遭わずに成長したか否かも謎のままだ。
そして再会後、さらに週刊誌の二次被害にあっても、依然としてそのことは伏せ続けている。苦悩はしているけど、文をいつまでもロリコン誘拐犯にしたままだ。
「警察で失敗した。どうしても従兄弟にされてたこと言えなくて」「言えなくて当たり前だよ」
これだけのやり取りで納得できるわけがない。言えなかった理由、今も言えない理由が欲しかった。
原作では文の世界に性欲は存在しないと読みとったので、二人の関係は幼いさらさとの時点から人間愛のようなもので結ばれていると思っていたが、映画ではたんなる肉体的な問題に処理されてしまったようで、そこも非常に残念だった。
役者はそれぞれ熱演していて素晴らしかった。
アンティーク屋の親父の件は他の皆さん同様気になった。ほぼ不在で開けっぱなしにしてて品物を盗まれないのかとか。w
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