「自分のことを人に伝えたい人ばかりではない、という事」流浪の月 まっちゃまるさんの映画レビュー(感想・評価)
自分のことを人に伝えたい人ばかりではない、という事
何故ちゃんと説明しない?何故否定しない?
作品観賞中、何度かそう感じたシーンがあった。但し、自分だったら・・・とは容易に考えられない、心にあまりに深い傷と闇を抱えた二人だから想像が追い付かない。死ぬほど知られたく無いこと、というよう事をフミは言っていた。敢えて説明しなくても2人は互いが抱えているその闇の存在を理解し、そっと思いやる事が出来た。事実を明らかにし適切な判断を下す、というのがいつも正義とは限らないのかもしれない。他人に避難されても、大切な人の心を守りたい、そんな切ないシーンが幾つかあった。自分にはそんな選択が出来るかはわからないが、そういう人もいるのかもしれない、と考えさせられた作品だった。
コメントする