「自分のことは自分しかわからない」流浪の月 Nさんの映画レビュー(感想・評価)
自分のことは自分しかわからない
結局自分が見てる世界と他人から見える世界は違うわけで、どこまでいったってどんなにその人のことを知った気になったり大好きで愛してるつもりだとしたって、その人のことはその人にしかわからない。自分に見える世界がその人の全て。自由に生きることを許されない世の中で苦しくもがく。繊細なお話。
小説を前に読んでいたので話がスッと入ってきたし、勝手に脳で補ってるとこもあるので、空気感含め好きな作品だけど、これだけ見るとちょっと重くて面白いとは思えない人もいるかもしれない。本でしか伝わらない個人のバックグラウンドもあるしね。本も読んでみてほしい。
今日は生の舞台挨拶付きで見たのもあって心にぐっときた。本を読んだ上で、かなり素晴らしい配役だったと思う。
広瀬すず上手。いい表情いっぱいしてた。舞台挨拶もたまに見せる笑顔がかわいかったー子役ちゃんが出てきてからさらに表情がやわらかくなって素敵だった、
横浜流星もあまり見たことない感じの役柄だったけど、かなり良かった。カッコ悪いカッコよさ。この映画の世界では嫌われ役だろうけど、君の気持ちもよくわかるよ。更紗を好きな気持ちもよく見えてよかった。そして本人はその辺にはいないイケメンだった。
松坂桃李はさすが。配役発表されたとき、そうだなー文は松坂桃李だよなーと思った記憶がある。この映画のために痩せ細っただけあるわ。消すとこは消して出るとこは出る。そして映画以上に舞台挨拶が、なんかほんっとにいい人なんだろなーって人柄が伝わる感じ&話も面白くて、好感度がグッと増した。
あとは前から好きな子役の白鳥ちゃん。これも配役聞いた時嬉しかった。相変わらずの安定感。舞台挨拶来て欲しかったなー。
それ以外の皆さんも含め素敵俳優陣。あっ、演技だけじゃなく、音も映像もかなり良かった。普段見ない3列目だったのもあるけど没入できた。