「素敵なちっぽけ感」グッバイ、ドン・グリーズ! Uさんさんの映画レビュー(感想・評価)
素敵なちっぽけ感
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◉グイグイ迫り来る自然
終わりのない空と大地、降り注ぐ陽の光と夜の星、瑞々しい山並みと森林。それらの崇高な景観が全てを呑み込む快感。もちろん3人の男子もあっという間に呑まれて、でも微かな微かな存在になっても生きている。しばし、自然の壮大な力任せの魅力に胸打たれていました。
呑み込まれたままでは非常に困るけれど、ヒト対自然はこんな関係だったと、映像で改めて感じた訳です。
◉本当にあった電話ボックス
観ている最中、変な予測が頭をよぎりました。ロウマとトトは、あれこれあってアイスランドには行かないし、行ったとしても結局、電話ボックスは存在しないんじゃないか?
実際は行って存在した訳ですが、たとえ夢の旅であり夢の宝箱でも、それはそれで充分ではないかと思えたのです。
◉良い子たち?
この全て「夢」感は、3人のキャラクターについても、当てはまったのかも知れません。真面目だったり、一途だったり、リアリストながら優しかったりする3人の少年は、性格や行動様式が違うように見えて、実は統一した「純粋でいい奴」で描かれていたように感じたのです。
人生の中で一番揺れ動くヤングアダルト期なんだから、屈折や起伏で分かりにくくなった部分も見せて欲しかったかなと思いました。
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