「悪意から悪夢に至る」ハロウィン KILLS Uさんさんの映画レビュー(感想・評価)
悪意から悪夢に至る
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ハロウィンシリーズは、本作が初見です。シリーズ各作品の繋がりなどは、知らずに観賞。
ブギーマンは「純粋な悪意」
古い街ハドンフィールドで、悪霊が血しぶきを上げつつ殺りくを繰り返す物語。街の人はそれを、「純粋な悪意」とやや突き放した言い方をする。小さな田舎町には、人間の怨みや悲しみ、怒りが因習などと共に渦巻いており、それがマイケルと言う悪霊を生んだのだと。時を経てもその悪意は消えず、暗闇に人を引きずり込んでは殺す。
絶望的な怖さ。
ハドンフィールドは悪夢の街
ストロード一家や男たちはマイケルを生んだこの街に古くから住む自分たちが、責任持って始末をつけるのだと、潔く誓う。でもそこには何故か、後ろめたさに近いものも感じました。
この辺りで、街そのものが悪夢の一部なのかなとさえ思いました。街を覆い尽くす悪夢は暴走して、無実の男をビル下に突き落とす。
最後まで消えなかった可笑しさ
ある意味で不謹慎?かも知れませんが、白塗りの顔で闇の中に出没するマイケルの姿に、恐怖と同じ量の可笑しさも感じてしまったのです。
街の人間を捉えては、身体が崩壊するまで斧を振るい続けたり、殺害しやすいように引きずり出してナイフをしつこく突き刺す無惨なシーンで、何でそんな感情を覚えたのか。
越えられない不条理な悪に対する、人としての諦めの笑いだったのか。
寄ってたかって殺されたマイケルが、つらつらとカレンの傍に姿を現し、一瞬で美女を屠って今回は終わる。
ローリーが死ぬ気で対決するファイナルもあるようです。
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