「"純粋な邪悪"」ハロウィン KILLS ブレミンさんの映画レビュー(感想・評価)
"純粋な邪悪"
前作や過去のシリーズは配信・DVDで見たので、シリーズ通して初の劇場鑑賞です。
今作の魅力といえば殺し方のバリエーションの豊富さです。これを予告では売りにしているのでクオリティも非常に高かったです。
まず柵などに突き刺す系の殺し方、直接的に行う場面は少ないですが、殺害後の様子は中々生々しかったです。
次にオーソドックスな殺し方、ナイフで突き刺したりします。でも目を突き刺すのは初めて見た気がします。首を容赦なく切り裂いていく姿はザ・殺人鬼でした。
蛍光灯を用いて殺すシーン、普通なら割った破片で思いっきり殴るところを、破片で首を突き刺すという斜め上のグロさを見せてきます。この斬新さは迫力もありとても良かったです。
消防士を殺すシーンもグロいです。鎌で思いっきり顔面を砕きまくったり、火の中に連れ込んだり、消防士の抵抗に屈することもなく突き刺し、チェーンソーを逆に顔面にぶち込むという流血が半端ない事になってしまってました。消防士も逃げなよとは思いましたが笑
あと最近スプラッター映画に多い目潰し描写もエグかったです。グチョグチョ指を突き刺していくので遠慮ねーと思いつつちょいちょい目線を逸らしつつ観ていました。
終盤のホーキンス親子を殺すシーン、父親がどう殺されたのかはよく分かりませんが、Jホラー的な屋根から死体が見える演出はとても好みです。息子は刺されまくり、顔面を柱にぶつけられまくり、挙げ句の果てに首を折られてご臨終という親子揃ってのデッドエンドという悲しい結末に。
ラストシーン、過去にブギーマンに囚われた人々がブギーマン集団リンチで痛めつけ、絶命したかと思いましたが、3部作目も控えているという事で蘇生し、その場の人間を皆殺しにしていきます。さっきまでのやられっぷりは何だったのかというくらいの殺戮劇でした。カレンも窓辺に立つという死亡フラグを立ててすぐ殺されました。ここら辺は駆け足すぎてなんとも言えないです。
今作は集団心理が引き起こす人間が秘める狂気も同時に描いています。精神病院から抜け出した1人が、ブギーマンもといマイケルと勘違いされ全員が追いかけます。狂ったようにその人を追いかけ、病院内はパニックに陥ってしまいます。なりふり構わず人を突き放していき、閉じこもった部屋のガラスを突き破ろうとする始末です。最終的に追い詰められたその人は飛び降り自殺をするという最悪の末路を辿ります。間接的に人を殺す描写は心理的にエグいものだなと思いました。
全体的にスプラッター要素は楽しめましたが、ストーリー構成はチグハグなものに思えました。3部作目に繋ぐために少々強引のように思えました。でもどのように決着をつけるのか、それを楽しみに続編を待つ事にします。