劇場公開日 2023年9月15日

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「壮大で美し過ぎる絵空事の街」アリスとテレスのまぼろし工場 Uさんさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0壮大で美し過ぎる絵空事の街

2023年12月5日
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鑑賞方法:映画館

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Uさん
もりのいぶきさんのコメント
2023年12月19日

Uさん、またお邪魔します。

>あの不思議で不可解な終わり方。五実は未来に、無事着地できたのでしょうか?

エンディングの後(だったか曖昧です・-・;)、廃墟となった工場跡
にタクシーでやってくる若い女性がいたかと思います。
その子が未来の五美で、携帯電話で誰かと「大丈夫だから」と会話
しているのですが、会話の相手が母親(睦美)です。

作品中ではほとんど流れるように会話が終わり、「父親は誰?生き
てるの?」という疑問が残ったまま映画館を後にした記憶があります。

このあたりも含めて、重要な設定が殆ど明かされずに話が先にと進
むので、劇場鑑賞中に理解追いつくのは非常に困難だった訳ですが
それだと悔しい・_・ので原作本を読みました。

五美(本当の名前は沙希)は未来で両親(正宗と睦美)の元に帰る
事ができ、一緒に暮らしているようでした。祭りの日に行方不明と
なって十年後に戻ってきた、という事になっているようです。

正宗と睦美だけが、あの工場(死者の世界)にいながら未来世界で
も生きていたということなのかな、と思うのですが、どうしてそう
なったのか等は原作本でも明らかにはされていないようでした。

もう一度、じっくりと鑑賞し直したい。
私にとってそう思わせてくれる作品なのは間違いないです。

もりのいぶき
おじゃるさんのコメント
2023年12月19日

Uさん、共感&コメントありがとうございます。
設定に関する説明は少なく、時が止まった空白期間の描写もないので、なかなか難しい作品だと感じました。でも逆に、想像力を働かせる余白の多い作品だとも言えそうです。Uさんのレビューを読んで、もう一度観てみたくなりました。

おじゃる
もりのいぶきさんのコメント
2023年12月18日

Uさん、共感ありがとうございます。

>死に気づかない死者たちの物語だったのだと

私には、鑑賞中にこの設定に気付くのは困難でした。
とにかくこの作品の世界観が分かり難く、「?」が
頭の中にたくさん現れながらの鑑賞でした。?_?

帰宅後に中島みゆきの主題歌「心音」を聞き、歌詞を
見て初めて " ああ ” となりました。・_・

「台本を読んでから詩を書いた」そうで、この作品の
世界観が良く現れた曲になっていると思います。
" 未来へ~ "のフレーズを聞くたび、五美を列車で送り
出す場面が浮かんできます。

もりのいぶき
LSさんのコメント
2023年12月8日

叙情的でかつ読み応えのあるレビューありがとうございます。「目を伏せて生きるから見伏」秀逸な考察だと思います。
多くの大人には、先が見えないままに何かに打ち込む少年少女たちに対して、自分たちに代わって何かを成し遂げてくれるかもしれないという期待と、自分もそうしたかったが、共同体と子供たちを守るためにリスクを冒せなかったという羨みや妬みの気持ちがないまぜになっているかもしれないと考えました。眩しすぎて目を伏せるのだと。

LS