「宣伝不足が惜しい」アリスとテレスのまぼろし工場 ugacinemaさんの映画レビュー(感想・評価)
宣伝不足が惜しい
工場事故をきっかけに、町ごと外界と隔絶されてしまった世界で生きる少年少女の物語。朝、夜など時間の概念はあるものの、季節はずっと冬のまま、住民は歳をとることも無い世界で自分を見失わないよう生き続ける。
ストーリー自体は、主人公たちの恋愛を主軸にしたジュブナイルでテーマ性よりもキャラクターの感情などに重点がおかれた良作です。
ちなみに作中登場する体操服。女子がブルマなのは作り手の趣味、ではなく時代考証です。彼らは我々が想像したよりはるかに永い時間、閉じ込められていたのです(歳をとらないのは羨ましい、なんていってられません。作中、妊婦さんも登場しますが、彼女はこの世界にいる限り永遠に赤ちゃんと会うことはできないのです)。
映像、音楽、ストーリー、キャラクターすべてが高い水準の作品なのに、宣伝不足のためあまり話題にならなかったのがもったいないです。
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