「世界観も作画も素晴らしいけれど、入り込めない何かがある」アリスとテレスのまぼろし工場 ひでぼーさんの映画レビュー(感想・評価)
世界観も作画も素晴らしいけれど、入り込めない何かがある
オープニングからレトロな雰囲気を醸し出し、繊細なタッチと、ファンタジックな世界観が入り交じり、ワクワクさせてくる。
音楽も大事なシーンでしっかりもりあげ、演出も魅せてくる。
だけど、最後の方まで入り込めなかった。
それは、キャラクターデザインなのか、声優のマッチングなのか、純粋な恋愛にグッとこない歳に自分がなったからなのか。
よくわからない展開にモヤモヤするなかで、感情移入できないキャラクターが繰り広げる恋愛と中二っぽいセリフの応酬に冷めてはしまっていた。
中学生の幼いタッチであるなら、それらしい冒険譚がみたいし、恋愛やるならもう少し大人っぽく描いてほしい。そのアンバランスさがひっかかる。逆にいえば、そのはざまを描きたのかったのかもしれないけれど。
最後はドラマティックで心に響くものがあったが、そこに至るまでが長かった。
美しさで最後まで飽きずに観ることはできたが、もったいない感じであった。
2023年劇場鑑賞91本目
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