劇場公開日 2023年9月15日

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「難しいが引き込まれる」アリスとテレスのまぼろし工場 ムネガワさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0難しいが引き込まれる

2023年9月17日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

前回の【さよならの朝に約束の花をかざろう】は岡田麿里監督がやりたかった事を100%詰め込んだ作品であったことにより説明が少なく理解するには難しい所もありました。

今回の【アリスとテレスのまぼろし工場】は最初は集団神隠しかと思っていたら閉鎖的な集団パラレルワールドなのだと途中から理解しますが、なぜ、そのような事になって自分たちはどうなるのかハッキリしないまま終わります。
コレを人によっては不満点に感じるのですが主人とヒロイン、そして謎の少女との不思議な関係は面白く感じました。

岡田麿里監督完全オリジナル2本目として前回の100%世界を作るファンタジーに対しての世界観の説明不足を今回は現代に落とし込み情報量を少なくする事で監督の難しい人間関係を描きやすくしたのかな?と思いました。

ですがやはり自分的にはキャラが弱い、動きが少し地味、語りが少ない気がしてしまい作品に没入するには少し物足りなかったかな?と感じます。

あの花、心が叫びたがっているのような絶妙な人間描写
凪のあすからの独特な世界
こういったのが好きな人は見てもいいのかもしれません。
ただ、昨今の新海誠監督のようなボーイミーツガールのワクワク感みたいなのを期待してる人には合わないだろうなといった作品です。

星3ですが今後、監督がどう作品を作っていくのか楽しみにしています。期待値としては4くらいです。

ムネガワ