「ちょっと引く」アリスとテレスのまぼろし工場 吉泉知彦さんの映画レビュー(感想・評価)
ちょっと引く
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岡田磨里さんの映画は前作も素晴らしかったので今回も楽しみにしていた。中学生の繊細な心模様を丁寧に描いていて、いいなと思っていたら、途中でドン引きな事実が明らかになる。
イツミが登場して、知的障害児かと思ったら、ネグレクトされて知能の発達が遅れている子だった。しかもヒロインのムツミがネグレクトしているのが原因で残酷すぎる。相当な長い年月のネグレクトだ。その間ちょっとも心を通わせようとしていない。かわいそうだ。しかし、ムツミも中学生で役割を押し付けられたヤングケアラーだ。彼女の責任じゃないけど、彼女が暗いのは、それは心を病むだろうと納得する。イツミとムツミに対して厳しすぎる。ムツミの父親は頭がおかしいのでどうしようもないけど、主人公の父親やおじさんは近くで知っていたのに放置している。ダメだ。ふざけないで欲しい。
工場の爆発で、現実世界と切り離された幻の世界に生きているとのことだけど、今一つピンと来ない。なんだよ狼って、なんでそんなのが存在して機能しているのか、腑に落ちない。独自ルールが過ぎている。
日産PAOのマニュアル車、かっこいい。時代が90年代なのは、現実世界とのギャップから逆算して設定したのかな。
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