劇場公開日 2023年9月15日

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「「打ち上げ花火」と言っておけば...」アリスとテレスのまぼろし工場 Riiiさんの映画レビュー(感想・評価)

1.5「打ち上げ花火」と言っておけば...

2023年9月16日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

難しい

寝られる

あとはわかるな?

まずは良い点から。
キャラの表情描写は細部まで綺麗に描かれていて文句のつけようはなく、また空の亀裂やこちらの世界と向こうの世界の対比描写は見事の一言。

残念なのは脚本。
なんと言えば良いんだろうか、
階段を一段ずつ登っていったら、三段目に達した途端に足場がフッと消えて下に転げ落ちてしまい、また一段目から登る羽目になるかのような。
キャラクターの思考や行動に全く理解ができず、感情移入もできず、常に頭に???を浮かべながら「そうはならんやろ」と呟くのを必死に耐える時間だった。

謎の多い手探り状態の序盤から、
中盤で希望に繋がる発見をし、
終盤で目的を達しようともがき苦しみ、
そしてその先には...といった王道の形と言えるが、
監督が伝えたい愛に関するシーンが物語の流れを遮断し、作品に混乱をもたらしていた。

描きたいシーン、伝えたいメッセージがあるのはわかるが、もう少しだけスムーズに、自然に、物語を進めて欲しかった。

では、どうすれば良かったか。
具体的に改善案を3点程上げたい。

①世界のルールを明確にしておく(死後の世界?異世界?パラレルワールド?世界崩壊のキーは?)
②マジョリティの方針を示す
 (大多数の人々は滅びを受け入れるのか抗うのか、対して主人公はどうするのか)
③イツミの精神年齢を思春期程度まで成長させる

特に③だ。
本作は冷静に見ると、幼児と争う少女の図式になっていて、ヒロインがあまりにも不憫だ。
監督のテーマに反するのは重々承知だが、最低でも③があればもう少しマシな作品になったのではないだろうか。

読者に委ねる、哲学的という言葉は非常に便利だが、その言葉を盾に視聴者に作品を丸投げするのは辞めていただきたい。

p.s.どうしても脚本は擁護できない。そういえば脚本って...

おい、岡○!岡○!!
お前どうしちまったんだよ(泣

Riii