「プライムたちを凌駕する敵の出現に、戦闘シーンが一段とパワーアップ」トランスフォーマー ビースト覚醒 流山の小地蔵さんの映画レビュー(感想・評価)
プライムたちを凌駕する敵の出現に、戦闘シーンが一段とパワーアップ
映画『トランスフォーマー ビースト覚醒(吹替え版)』作品レビュー
2007年にマイケル・ベイ監督、スティーブン・スピルバーグ製作総指揮による第1作が公開されて以降、世界的大ヒットを記録してきたSFアクション超大作「トランスフォーマー」のシリーズ通算7作目であり、『バンブルビー』(2018年)の続編であり、トランスフォーマーシリーズのひとつである『ビーストウォーズ 超生命体トランスフォーマー』の物語の影響を受けている作品です。
。動物の姿をしたビースト戦士(マクシマルズ)が初登場し、新たな物語が幕を開けます。
本作品は、オプティマスプライム率いるトランスフォーマーたちが地球に来て間もない1994年のニューヨーク市ブルックリンとペルーのマチュ・ピチュ、クスコ、サンマルティンなどを舞台に、オプティマス・プライムが活躍します。
物語は、まずかつてサイバトロン星とは異なる惑星で暮らしていた、動物に変形する能力を持つトランスフォーマー達の話から始まりまります。
彼らは宇宙の生命の繁栄のため、時空を超えることのできるテレポート装置トランスワープ・キーを管理していました。
しかし、それを狙ったユニクロン(山路和弘)とテラーコン達に故郷を滅ぼされ、プライマルをはじめとする僅かな者たちが地球へと亡命するのです。ユニクロン達に奪われぬよう、トランスワープキーを二つに分かつと、ゴリラに変形するプライマル(子安武人)の一派はペルーへ、ハヤブサに変形するエアレイザー(本田貴子)の一派はスーダンへと渡り、キーを守ってきたのです。
さて、舞台はニューヨークに変わります。
今回の主人公はノア・ディアス(アンソニー・ラモス/ 中島健人)。彼は電子機器の専門家で、かつてはアメリカ陸軍に所属していましたが、家庭の事情により現在は除隊していたのです。
家族を支えるために就職活動に励むもなかなか上手くいかず、せめて弟クリス(ディーン・スコット・バスケス/戸松遥)の治療費だけでも稼ごうと悪友のリーク(トベ・ンウィーグウェ/小松史法)の誘いに乗り、車泥棒に手を染めますが、最初に盗んだ車がミラージュ(藤森慎吾)だったことから、トランスフォーマーの戦いに巻き込まれることになります。
一方本作のヒロインとして、ノアのよきパートナーとなるのがエレーナ・ウォレス(ドミニク・フィッシュバック/仲里依紗)です。彼女はエリス島の博物館にてインターンとして勤務していました。
上司からは雑用としてこき使われているものの、高い観察眼と知識の持ち主で、美術品の鑑定に重宝されています。いつかは考古学者として偉大な発見をしたいという夢を持っていました。
勤務する博物館にトランスワープキーが運ばれたことで、彼女も戦いに巻き込まれることになります。
彼女の豊富な知識を頼りに、ノアとオプティマスプライムたちは、スーダンに向かい、そこでエアレイザーと合流するのでした。
7年間も地球に足止めされている焦りから、オプティマスプライムは移動手段となるトランスワープキーを何としても入手しようと躍起になっていたのです。
同様に、あらゆる星を食べ尽くす、惑星サイズの規格外な最強の敵「ユニクロン」もまた自身の移動の自由を実現するトランスワープキーが必要だったのです。
スーダンでは、テラーコンたちが待ち受けていました。テラーコンは主君のユニクロンから暗黒のエネルギーを授かっており、他のトランスフォーマーを凌ぐパワーを誇っていたのです。奮戦空しく、オプティマスプライムたちは戦いに敗れて、トランスワープキーの片割れはテラーコンに奪われてしまいます。最終決戦は、ペルーに持ちこしへ。
もしトランスワープキーがユニクロンに渡れば、地球が次の標的にされてしまいます。この未曽有の危機に立ち向かうべく、プライムは仲間たちばかりでなく、意図せず戦いに巻き込まれた人間のノアとエレーナ、そして地球を救う新たな希望であるビースト戦士たちとともに決戦へ立ち上がるのでした。
今回は、強大な暗黒パワーに満ちたテラーコン軍団に圧倒されて、プライムたちは苦戦します。何しろバンブルビーは破壊され、ミラージュは戦闘不能になるなど、かなりのダメージを負いました。
それでも巻き返せることができたのは、プライムたちのチームとしての結束力です。そして意外だったのは、ノアとエレーナの活躍でした。特にノアは戦闘不能になったミラージュからパーツを譲り受けて、アイアンマンのようなモビルスーツに身を包み、プライムたちにひけをとらない大活躍をするのでした。
序盤で、チームワークがキライだと面接官にいってのけて、面接に落ちまくっていた
ノアがプライムたちのチームでの戦いで学んだことがチームワークの大切さだったのですね。
ラストの面接シーンでそのことを素直に語れるようになったノアの成長を感じさせました。
でもこのバーク(マイケル・ケリー/津田健次郎)と名乗る面接官はノアの全てを知るっていて、とある組織のエージェントだったのです。
ネットでは『トランスフォーマー』と『G.I.ジョー』がクロスオーバー? ー 企画が密かに進行中という噂が流されています。両作品とも権利は玩具メーカーのハズブロが有していることが、根拠になっているようです。
ハズブロユニバースにつながっていくのかどうか、今後が楽しみですね。