スイング・ステートのレビュー・感想・評価
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嵌めたもん勝ち、風刺劇とはかくあらん
田舎の町長選挙になんと民主党、共和党両陣営の大統領選の選挙参謀が直々にお出まし、仁義なき選挙バトルの戦闘開始、お手並み拝見と行きましょう。なんといっても見どころはラストの種明かしなのですが詳しくは書けません。
この映画の凄いことは監督・脚本のジョン・スチュワートさんの非凡な才能でしょう、風刺劇とはかくあらん、永らくテレビで政治や報道への風刺の効いたバラエティ番組づくりに貢献した経験をフルに活かしていますね、。
設定もタイムリー、嘘と詭弁で固められた選挙ゲーム、この際、右も左もまとめて虚仮にしてしまう凄技、アイデアは驚きでした。エンドロールで連邦選挙委員会の元委員長まで登場、打つ手なしとのお墨付きまがいのコメントまで付けて抜かりの無さにも脱帽です。
正直騙された!!
トランプVSヒラリーの選挙戦が行われた2016年ヒラリーが有利かと思われたが、まさかのトランプに軍配が上がった。あの日からアメリカの田舎で、元海兵のジャックはとある条例の発足に異を唱え、雄弁に論した。その動画がYouTubeで挙げられていた。それを見た民主党の選挙コンサルタントゲイリーは民主党の逆転を図ろうとジャックに町長選挙に立候補してほしいと依頼する。
「貧乏田舎町からいかに資金を調達するか」という内容でしたが、最後には、ジャックとブラウンの一対一の選挙にまでなったのは正直驚きました。町ぐるみになって富裕層やメディアを使ってゲイリー達を出さした瞬間は拍手を送りたい気分だった。
都会のネズミ
田舎っぺと蔑んでやりたい放題のワシントンの政商が受ける痛烈なしっぺ返し
小さなコミュニティの団結とサバイバル戦術を巧妙な語り口でじわじわと感じさせる
マッケンジーデイビスの匂わせ演技が光る
町長選挙
善人、善人って言っていたけど、やっていた とは極が付く悪人。
コメディと思って観ていたのに最後にひとり熱くなってひいてしまいました。
なんだろ落ちが甘い。
そんな感じです、それが無ければ良かった。
下ネタが下品じゃない大人向け映画として最高です!
この映画って黒澤明をリスペクトしているのではないかと。
七人の侍の最後の志村喬のセリフが思い起こされた。
ポスターはモンティパイソンをやりたかったのかなあと。
たしかに会話のテンポとか知的面白さがあって、モンティパイソンのふざけながらポンポン進む展開を見ているようで楽しめました。
「朝までナメまくれ!」とか日本映画だとダメなのかな。。。
アメリカ映画の表現者の強いこだわいと業界の懐の深さがうらやましい。
とにかく、マッケンジー・デイヴィスの知的な田舎娘っぷりがかわいくてかっこよくて、スティーブカレルの悪態がキャラクターの不完全性を表現していて、クリスクーパーのしたたかさが素晴らしいほっこりさせられる映画でした。
痛快なお話だった
なんとなく予告編も観ず、この映画がスイング・ステート(大統領選の激戦州)
って事だけ知って観た
町長に異議を申し立てた一人の男
その男の動画を観た民主党の戦略を立てる幹部が目をつけ
民主党所属の候補に仕立て上げようとする...
話は意外な展開をして行き
ただの民主党支持とか各党のプロパガンダで終わらない
最後は...あっという展開が待っている
凄く政党支持の話よりも俯瞰でアメリカの政治を見てる感じが良い
そして実のところこの映画のような考えに賛成の方結構いるんじゃないだろうか?
そうゆう意味では二大政党の限界も考えてしまう映画
そして政治が民衆の意思が反映されないという点では
今や色々な国の人が共感するストーリーなのかもしれないと思った
意外な展開でやられてとても好きになりました
政治物の映画で一番好きかもね
七人の侍?ウイッカーマン?
スティーヴ・カレルのコメディーなので、いつもの俺たちシリーズや、邦画にもある映画で都会のエリートが奮闘しほのぼのを想像してました。油断してました。
すっかり、騙され、笑って、ハッピーエンドなので大満足です。
日本の有権者もこれくらい強かであるべきでしょう。そうでないと、総裁選なんていうプロレス興行に騙されます(コレを書いてる今は自民党の総裁選中)。
おそらく、沢山の小ネタがまぶして有りますが、日本人には分かりにくいです。スーパーPAC、バドワイザーとハンバーガー、タブーに配慮した食事、チェックのシャツと難しい髭など。前後で町山さんや前嶋和弘さんの解説を前後に挟んで欲しいです。
と言うことで、自分の評価は高いのですが見る側の知識が必要なので、星四つです。
映画ナンデス回のチケットを取ることが出来たので、プチ鹿島さんとダースレーダーさんのトークショーも楽しめました。自分たちの衆院選も楽しい祭りにしたいです。
どう考えても
手抜きとしか言いようがないですね。
キャストに有名どころを揃えてますし、
言わんとするメッセージ性も嫌いじゃないです。
ただ、語り口が雑ですべからく登場人物に感情移入できなかったです。
「政治的スタンスにフラットでありたい」かつ「村人の真意を隠したい」という難易度の高いオーダーに作り手のスキルが追いついてないような…。
結果、誰にも肩入れできないような、変な距離感のキャラ作りとなってしまったのかな、と。
大オチ、ラストに向けた伏線も大して効いてない中では、唐突などんでん返しで「痛快」とはならなかったですね。
町人たちがゲイリーを裏でハメていた…って言葉と回想で示されて、一瞬納得できそうな気がしましたが、すぐさま、そもそも運任せの無謀な賭けにしかなっていないことに気づくわけです。
パワー不足の本作では、力技で観客を誤魔化すことはできないでしょう。
兎にも角にも全編に渡って、クリスクーパーさんが演じるキャラの行動が不可解です。初っ端の演説から始まり、立候補を決意する動機など。「どんでん返し」のための意図的なものだったと、後から振り返れば分かるわけですが、このようにクエスチョンをちりばめることを伏線とは呼べませんよね。
笑わせどころも政治そのもので面白がらせるわけじゃないですよね。
下ネタとしょうもないネタで笑わせてくれるわけです。
ちなみにダイヤルアップ接続のシーン等くだらなすぎて大笑いしました。
でも極論としてギャグシーンを9割カットしても
話の本筋には影響しないでしょう。
このように、どこで間違えてしまったのかは分かりませんが、全体として粗が多すぎるように感じます。
全米でのリリース日から察するに突貫工事を強いられたためにストーリーが練り込み不足となってしまったのでしょうか。
でも、「共和党or民主党に肩入れしたくない」「選挙を茶化して笑い物にしたい」「結局、誰が民の暮らしを考えているの?少なくとも政治屋ではないよね」
みたいなメッセージは伝わりましたし、個人的には同調したいです。
ただし、そういうメッセージをセリフで言わせるあたり、品がないというか、真っ直ぐにセリフで言わせるなら映画という媒体を使う必要ないですよね。
(まあ、本国アメリカのように配信スルーで、スマホイジりながらで鑑賞するなら文句言いませんが)
良いことをセリフで言う=良い映画ではないのですよ。
テーマに同調したいと申しましたが、「民主党•共和党支持者だーれも傷つかず、村人にとってはハッピーエンド、四方丸く収まった、めでたしめでたし」なんて、現実を見れば、やはり欺瞞的と言わざるを得ないです。
作品としての出来があんまりなので、政治を馬鹿にすることにすら成功していないですよね。
生ぬるいと言うか。
もっと政治家をコテンパンにやっつけてもいいのでは?
何よりも、本作を観て「さすが、アメリカは進んでる」って思う日本の人達が多いことに恐ろしさを感じますよ。
商業的に成功した映画(例えばアメコミ映画とか)でも、もっとエッジの効いた作品はあるわけで…
やっぱり、昨年の夏に消費されるためだけの映画を、この時期にわざわざ…というのは否めないです。
しかもアメリカで評価を得たわけでもない謎作品を…
ただ、この失敗に懲りずに、こういう変な映画でも良いのでジャンジャン持ってきて、映画館で流して欲しいです。
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