「きっと猫は、人の一生の分岐点に現れては良い未来へと導いてくれるのです。けれど本人(ネコ)はいつもマイペース。そこがまたネコの良いところ。」猫は逃げた もりのいぶきさんの映画レビュー(感想・評価)
きっと猫は、人の一生の分岐点に現れては良い未来へと導いてくれるのです。けれど本人(ネコ)はいつもマイペース。そこがまたネコの良いところ。
「愛なのに」を観たので、コラボ企画のこの作品も。
と、思っていてようやく観ることができました。 ほっ。
今泉力哉が監督で城定秀夫が脚本の作品。
それ以外の予備知識ナシで鑑賞です。
◇
この作品も、登場人物が少ないです。
(4名+おばあちゃん+ネコ+ネコ)
人物が少ない分、人と人との関わりに関しては
とても緻密に描かれている印象。
離婚協議を進めてきた一組の夫婦と、互いのフリン相手。
・ダンナは週刊誌記者。
・奥さんは漫画家。
・ダンナの相手は同僚女性
・奥さんの相手は担当編集
それぞれに不倫相手がいる夫婦
最後の最後になって、ある事で揉めだします。
飼い猫のカンタをどちらが引き取るか。
「エサをあげていたのは私」
「それは君が家にいる時間が長いから」
「一度も話していないよね。話し合おうよ」
こうして、ネコ問題を保留にしたまま
夫婦とそれぞれのフリン相手との恋の物語が始まります。
(フリンフリン物語 ♪)
はたしてネコの引き取り手は?
離婚は成立? 不倫の行く手は?
ドキドキしながら
話に引きこまれていく自分がいました。
◇
この作品
会話の流れがとても自然です。 そして
追い込まれないと
自分の本当の気持ちにも気付けない
そんなヒトの心理が細やかに描かれた
見事な作品だったなぁと思います。
観て良かった。満足です。
◇あれこれ
タマです
泥棒ネコの女性同僚がネコ泥棒し(…ややこしい)
「これカンタでしょ?」 と問い詰められ
「タマです」
別のネコだと言い張るも
ドアの隙間から逃げられた事に気付き、焦り
「カンタ?」 (タマじゃないんかい)
悪い娘ではないんだ、と愛おしくなりました。
いい子だね (岩合さんか)
タマタマです
カンタは去勢していないんですね と松山に言われた亜子。
「広重が、軽々しくできるか、ですって」
思えばこれもラストの子猫誕生につながる伏線
な訳ですよねぇ、
とても細やかに寝られた脚本たなぁと
感心しました。
(ね)こはかすがい
結局、カンタはどちらにも引き取られず
恋人ネコが産んだカンタの忘れ形見の子猫は
4人が1匹ずつを引き取るという
とても円満なエンディング。
みんなが幸せになれそうな予感がして
とても好きです。
☆映画の感想は人さまざまかとは思いますが、このように感じた映画ファンもいるということで。
今晩は
この作品と、「愛なのに」を先週末、連荘で観賞して脚本、役者の演技、演出の出色の出来に嬉しい驚きを感じたNOBUです。
レビューにお書きになっている通り、会話の流れが絶妙で、”この脚本は凄い”と思った次第です。
”フリンフリン物語”・・クスクス笑ってしまいました。ルチ将軍のテーマを思い出してしまいましたよ。
”♬世界で一番優れた民族 アクタ(芥) アクタ(芥)共和国!”
もりのいぶきさん、命懸けでプーチンの前でこのアニメを流して来たら如何でしょうか・・。ホントスイマセン・・。では、又。