「優れた脚本とスタッフ、そして何より河合優美」愛なのに 大吉さんの映画レビュー(感想・評価)
優れた脚本とスタッフ、そして何より河合優美
ビート板目当てではしご一本目。
実際にこんなにつきまとわれたら困るだろうなぁという女子高生の岬を、かわいく愛おしくチャーミングに演じた河合優美が最高。
コンフィデンスマンで酷い使われ方をしてた瀬戸康史も好演。演じる古本屋の主人多田さんは、求婚してくる女子高生に対しても、告白して振られた相手にも、なんなら(手は出してしまったけど)、乗り込んで来た女子高生の両親に対しても、どこまでも優しい。毎日仏壇に手を合わせてたもんね。
多田さんと岬ちゃんのやりとりをずっと見ていたい。10分、いや5分でもいいから毎日テレビで放送してくれないかなぁ。
二人の会話が微笑ましく、ずっと笑って観てた。
もう一組の方は笑えないなぁと思ってたら最後に群を抜いて下手くそに爆笑。
最後の岬の「やった」は、間も、トーンも、絶妙。
映画史に残る微笑ましいほっこりしたラストシーンになりました。
さとうほなみはドラム叩いてる女の子かわいいなと思ってたら、いつのまにか女優さんになってて、こんな大胆なシーンまで演じている。決意が伝わってきますね。
大きな事件が起こらなくても、派手なアクションやCGがなくても、良い脚本と才能のある若いキャスト・スタッフがいれば良い作品ができることを証明してる。
あとは観せる方がもっと努力してほしい。話題作やテレビ局製作の作品ばっかり上映してないで、本当に面白い作品の上映館と上映回数をもっと増やしてください。
一日一回の上映だとはしごするの厳しいなぁ。時間が合わないや。(観客3名)
河合優美さんは、彼女が出てるなら、車で2時間かかろうと、時間重なっていようと、なんとか観に行こうと思うことのできる稀有な女優さんですね。
映画観る楽しみが増えました。