「「なのに」が絶妙!」愛なのに わたろーさんの映画レビュー(感想・評価)
「なのに」が絶妙!
面白かった!
「なのに」という言葉のチョイスが絶妙で。ある人は嫉妬や過去に苦しみ、ある人は性行為が下手くそで、ある人は年齢でものを言い…群像劇らしく、様々な愛の形が見せられる。面白い。
貫ければ実るものもあるし、貫いても実らないものもある。鉄棒の暗喩はすごく良かった。
「街の上で」のセルフオマージュのような、古本屋の設定。基本的には受け身のスタンスで振り回される主人公。
女子高生の保護者も愛があるからその愛を否定したいんだけど、「愛を否定するな」という気持ち良さ。とも言えるし矛盾とも言える。唯一あそこが主人公が感情をはっきりと行動に起こしたシーンとも言えるので…愛はなんだ??(笑)
難しいのは、女子高生を好きになる男子をコメディーリリーフとして置いてよかったのかという点。これこそルッキズムと言われるかもしれないけど、イケメンから迫られたほうがそれこそ女子高生の特異性が際立って良かったのでは?と思った。とはいえ、ハンカチを全力で洗うシーンには爆笑した。
また、中島歩といこか様の最後は投げっぱなしなのは、余白とも言えるけど、ちょっと説明が欲しかったなと思った。例えば、あの神父の前で結婚式をしているワンカット入るだけでも良かったと思う。
性描写多めですが、テーマにすごく誠実だと思ったし、これこそが今泉力哉✕城定秀夫のコラボの醍醐味。
エンディングテーマがかわいい。
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