劇場公開日 2022年2月25日

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「心の求めるままに進みなさい。そうすれば必ず救われます。」愛なのに 栗太郎さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5心の求めるままに進みなさい。そうすれば必ず救われます。

2022年2月27日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

さすが今泉監督(今回は脚本だけど)、こじれてるなあ愛が。ストーカーが健気に見えて、未練男がいじらしく見えてくる。ズルい男は嫌味よりも惨めさのほうが感じるし、サレ女は思考がよじれすぎてもはや正常を保ち切れていない。日常の世界の人間は、当然自分も含めて意外とみんなどこかこじれている、って思わせてくれる。その安心感は、なにかの薬かカウンセリングの効能のようだ。監督は城定監督で、なるほどちょっとハードなのはそのせいかもしれない。だから、体当たりシーンが多め。特に弾けてたこの女優誰だっけ?って疑問はエンドロールで解決した。ああ、あのバンドの太鼓叩いているコか。まあいいか。
でも待てよ、こんな厄介な人間関係もまたあんがい日常の世界か?友達の友達くらいまで広げれば、こんな話はありそうだもの。他人の話だと笑って聞ける。身近な話だと深刻になる。自分の話だと、真剣になるんだろうなあ。で、誰かに説教されるんだ。そして、こう叫ぶ、「愛を否定するな!」とね。たぶん、自分も。声に出すか出さないかは知らないけど。

栗太郎