「kokiは悪くない」牛首村 カミムラさんの映画レビュー(感想・評価)
kokiは悪くない
ストーリーの展開が悪い
kokiは初の映画出演かつ主演のわりに自然な演技だったと思う。だがクールな役柄のせいか喜怒哀楽や恐怖等の演技幅が狭く、ほぼ一定な感じ。
一人二役の演じ分けは普通。
女子高生失踪事件とそれに関わった人達の謎の死。そして牛頭信仰や双子の口減らしの風習。
ストーリー自体は普通に良いと思うんだけど、主演以外のキャストに花がないのと盛り上がりに欠ける展開でいまいち。また、登場人物に感情移入できなかったのも楽しめなかった要因かも。特に蓮はデリカシーない、空気読まないキャラで最後まで好感持てなかった。
個人的にいちばん意味わかんないと思ったのは将太と二人で穴に落ちるシーン。いきなり場面が穴の中になるもんだから二人で同じ夢を見てるか意識だけ別次元に行ったと思ったんだけど、体もですか。現実ではどうなってたんだろ?
犬鳴村でも過去に戻るシーンがあったんで、またこの展開かよって感じ。
穴から脱出した後、山から牛の頭をかぶった子供たちが降りてきて住人に重なるシーンは凄く良かったな。だがなぜそこから2人に増える。双子アピールをしたかったんだろうけど個人的にいまいち。
その後の詩音の憑依で体の内側から赤ん坊の人面瘡みたいのが浮き出るのは正直微妙。
アヤコが捨てられた双子の怨念の集合体とかだったらあの演出も良いと思うんだけどな。
最後にあのホテルを出た後にスタッフロールがきたからこんな半端なとこで終わり!?ってびっくりしたけど、その後にちゃんとラストシーンがあって良かった。
基本的に怖がらせ方が王道なのが多めだし、ホラーに慣れてる人にはパンチが弱すぎる。ホラー素人や子供が見てちょうど良いレベル。
個人的にいちばん嬉しかったのは怪談家ぁみの出演と、取材で村田らむ等の現代のオカルトブームを引っ張っている人が関わっていたことかな。
いやでも、あれだけオカルト最前線の人が関わっていてこの出来ですか?
嬉しさと残念さが半々。