「【娘を汚された映画好きの父親が家族と共に仕組んだ事。今作は、親子と家族の絆、横暴な公権力への怒り、そして贖罪まで織り込んだ逸品なのである。】」共謀家族 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【娘を汚された映画好きの父親が家族と共に仕組んだ事。今作は、親子と家族の絆、横暴な公権力への怒り、そして贖罪まで織り込んだ逸品なのである。】
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■妻と2人の娘と共に幸せに暮らす映画マニアの李。
ある日、父親が政治家、母親が警察署長の甘やかされて育った不良高校生・スーチャットに暴行され、脅迫されたリーの長女・ピンピンがスーチャットを殺してしまう。
全てを知ったリーは、犯罪映画のトリックを応用し、家族を守るため、完全犯罪を計画する。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・中盤までは、完全に李の家族に肩入れしながら観賞。そして、父の李が家族を守るために、アリバイ工作を計画し実行するも、不良高校生の母親の追求は激しく、常軌を逸している。
・そんな、公権力の横暴に市民は怒り、警察署長の家の前に集まり暴動を起こすが。
・ラストは切ない。謝罪する全ての権力、地位をはく奪された愚かしき高校生の両親が、李の前で許しを請いつつ、息子の居場所を教えてくれと言うシーン。
李はその姿を見て、家族の犯した罪を全て一人で被るのである。
<象徴的に使われた、横暴な警官サンクンにより射殺された山羊が、警察が掘り起こした墓から出て来るシーンなど、今作は公権力に対する怒りを示しつつ、人間の在り方まで問うてくる作品なのである。>
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