劇場公開日 2022年7月29日

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「ライドアトラクション」ジュラシック・ワールド 新たなる支配者 コージィ日本犬さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0ライドアトラクション

2022年8月6日
PCから投稿

アトラクションとして……そう、USJでのライドアトラクション作品としてとらえれば、娯楽性が高い。
次から次へと恐竜が登場し、旧作のスターたちも、そして今回の新恐竜たちも、次々に主人公たちの前に現れ、シリーズ中一番の襲われ具合だったんじゃないでしょうか。

ただ、ほんとうに物語としてはスカスカ。
絵面はド派手ですが『パーク』1~2、『ワールド』1~2の名場面の再現(トレス)ばかりで、驚きはなかったです。
1作目に先祖返りしたような、「欲望に走った人間は恐竜に食われ、それを告発しようとした人間は逃げ回って生き残る」というパターンを踏襲。
「完結編」と謳ってる割には、前作のラストから何も進展も解決してないし。
冒頭数分で、重要なテーマをサラッとセリフだけで流し。
しかも、恐竜とはあまり関係なく、クローン技術によってもたらされる災害(主にイナゴ)の方が本筋になっちゃうし、まとまりがない。
なにより私が一番好きなキャラがブルーなんですが(次がオーウェン)、本作ではブルーの出番が少ないのが不満でした(笑)

『パーク』1作目はCGの本格導入(&アニマトロニクスとの融合)という転換点で歴史的な意義があるものの、やっぱり「CGで驚かす万国吃驚ショー」で、中身があるわけじゃないという性質は変えようがないですね。
CGが当たり前になっちゃった今、その驚きも失せて、魔法が解けちゃってるし。
画面が暗く、3Dの画面効果も薄いから、IMAXやドルビーシネマの3Dはお勧めしません。
ライド的没入感が重要だから、2Dレーザーなどで上映するタイプ(たとえばTCXやウルティラ)か、4DXが向いていると思います。

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コージィ日本犬