「多様性の極致」TITANE チタン Kさんの映画レビュー(感想・評価)
多様性の極致
刺激的な映像に隠れているが、暗喩的にダイバーシティの問題を描いていると感じた。表現はぶっ飛んでいながら、サスペンス、ホラー、ヒューマンドラマなど見応えのある映画的要素が十分にあってとてもよい。最後の最後まで、どんな子供が?と釘付けだった。
頭のチタンプレートはニューロダイバーシティ(あるいはダイバーシティを排除し矯正しようとするもの)の象徴だろう。さらにLGBTPZN を超える対物性愛(私は対物性愛はNの広義だと思っているのだが)の表現も多様性の極致でとても先進的だ。
ぶっ飛んだ要素を除いていくと、今のリアルな世界にあるマイノリティの抑圧と、それに対する悲しみと闘いが見える。そういったセンシティブなものを表現しながら映画としてセンセーショナルで面白い。それが素晴らしい。
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