「今や何処でも起こり得る可能性がある」ニトラム NITRAM ニコラスさんの映画レビュー(感想・評価)
今や何処でも起こり得る可能性がある
予備知識も鑑賞後にも調べていないのですが、主人公が犯行に至ったのは発達障害なのでしょう(細かい病名が何であるかは争点にはならないので詳しく書きません)。
発達障害=犯罪には直結しないものであり、その人の行動を制限することはできませんから、そうすると同様の痛ましい事件は自分のすぐそばで起きる可能性もある訳です。
とにかく何の理由もなく殺されて行く人々たちのことが辛くてたまらなく、やりきれなかった。
そしてそれを増幅させるのが上映中のほとんどの時間に聞こえてくる嫌な音・音・音
不安を増幅され、最後まで観ることが苦痛でした。
また、母親の表情は何を物語っていたのか、最後まで理解することができませんでした。
私自身、発達障害の子供を成人してから失っていて、何をどうしても良い方向に持っていけなかったもどかしさもあって、高い評価を付けられませんでしたが、こんな世界があるのだと知ってもらうには価値のある作品だと思います。
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