劇場公開日 2023年2月10日

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「ANORAと共通するボリソフの役柄」コンパートメント No.6 NOBさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5ANORAと共通するボリソフの役柄

2025年3月15日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

泣ける

単純

知的

ANORAを見て、ボリソフの演技に魅力を感じたので、やはり彼が主役を務めたCompartment No.6を再度見ることにした。ANORAではNY BrightonBeachのTatiana`sや、CompartmentNo.6ではいつも利用したロシア鉄道の寝台列車のトイレなど、私にとりとにかく懐かしい情景が映像化されているが、私にとり最大の魅力はロシア人女性の独特の語り口。 ANORAではイヴァンの母親に、そしてCompartmentNo.6ではリョーシャの母親(作中では母親とは言わないが)にその特徴を見ることができる。20代からアメリカで、そしてその後ソ連・ロシアでロシア人女性を間近に見てきた日本人として、現代映画でのロシア女性の描き方には大きな関心を持つが、この2作は西側がロシア人俳優を主役にして制作しただけあって、全てが本物であり、安心して見ることができる。 2022年の宇露戦争開始で、ロシア人俳優が西側映画に出演できなくなったと悲しんだが、2023年製作のANORAでボリソフが大活躍する姿を見て、大いに安堵した。

NOB
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