「思考停止を許さない」ベネデッタ Nana Shinozakiさんの映画レビュー(感想・評価)
思考停止を許さない
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幻視や奇跡がほんとにあったのかどうか、ベネデッタは最後まで明かさない。本人にとっての事実と、客観的な事実とは違う。映画内での描かれ方としては、ベネデッタの自作だったという風に見える。起こり得ないような「奇跡」を、起こったのだ、と決めてしまうとそこで思考停止が起こる。監督は、カトリックに対して批判的だ。これは監督の個人的な体験とも結びついているそうだ。平山夢明さんのトーク付きで、面白かった!ベネデッタは全然いい人とは描かれてないけど、女性が虐げられる社会の中で、戦っていて、痛快だ。パールバーホーベン節、というような感じで平山さんは言っていた、露悪的なケレン味もモリモリだけど、実はちゃんとしたことを描いている。
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