「独善的な生き方の果てに」アネット Fさんの映画レビュー(感想・評価)
独善的な生き方の果てに
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冒頭と末尾で示されていたように、これは監督の娘さんへの懺悔なのかな、と強く感じる作品でした。
人は「親になりました〜!!」と宝くじにでも当たるような気分で親になり、子供のことを"生きている人間"と思えない日々があるのかもしれない。子供が自分の意思で話して初めて、当たり前のその事実に向き合うのかもしれない。
サスペンスで誤魔化されていましたが、もし可能ならアンも生かしたままで、2人がそれぞれ「親になる」ことに向き合う筋書きも見てみたかった。
ヘンリーみたいに思い通りにならないとすぐキレて他者を害して、自分の尊厳を守ろうとする人っていますよね…アンが"告発"を知ってなお、自分を守るために離別を選べなかったのは、彼女も同じく現実感がなかったせいなのかな。
超人気前衛的コメディアンとされるヘンリーの面白さがわからなかったので、成功と凋落の差が感じられず、そこは文化の違いで惜しい気持ちがあります。見る前からうすうすわかっていましたが、笑いって共有するのが難しいんですね、やっぱり。
最後の「誰かに薦めてね!」に一番笑ってしまいました。こんなに友達に薦めにくい作品もないだろうに!!
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