ドリーム・ホースのレビュー・感想・評価
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競技場の歓声と地響きと、馬の駆け抜ける颯爽とした風を感じる
イギリス映画には伝統的に人生のどん底から高みへと這い上がっていく秀作が数多くあるが、心の中を颯爽とした風が吹き抜ける本作もまさにそれと同じ位置づけと言えるだろう。同じ実話を扱ったドキュメンタリーも高評価を受けているのだが、こちらの劇映画版では主演のトニ・コレットが見事な存在感をにじませ、競走馬の育成を通じて日常を輝かせようとする主婦を生き生きと演じる。さらにヒロインを支える無職の夫や、同じく人生に”心の高鳴り”を求める街の人々が計画に次々と賛同し、競技場での馬の疾走に夢と希望を託すのだから、スタートの合図と共に観客のテンションが劇上がりするのは必至。ただし重要なのは後半で、痛みや苦しみを知る彼らだからこそ下せる”ひとつの決断”がさらなる感動を呼ぶ。街が活気づく。笑顔に包まれる。腹の底から歌を歌う。パブでは乾杯の歓声が響き渡る。観る者の表情を自ずと綻ばせ、幸福感でいっぱいにしてくれる一作だ。
上流が仕切る競馬界で庶民の夢が奇跡を起こす。賭博の“影”を薄れさせる面も
地方の産業斜陽化と過疎化は日本でも同様だが、英国はいわば先輩格で、それゆえに「フル・モンティ」や「ブラス!」など、住民らが独創的な発想と努力と連帯でコミュニティーを復活させていく映画も折に触れ作られ人気を博してきたし、この「ドリーム・ホース」もその系譜に連なる。
実話に基づくストーリーで、細部までかなり忠実に反映されているようだ。主人公のモデルになった僻村に住む女性は、競走馬の世界は無縁だったが、鳩や犬を育ててレースで入賞するなど、動物の飼育と競技にはそれなりの経験があった。彼女はまず貯金で雌馬を買い、賛同した村人たちと馬主組合を結成して週10ポンド(今のレートで約1600円)を出し合い、種付けをして、産まれた子馬に「ドリームアライアンス(夢の同盟)」と名付ける。
調教のため預けられた施設では、障害競走の訓練を受け、レースに出て早々に上位に食い込む走りを見せる。この障害競走という要素も、通常の競馬に比べて走りに変化があり、よりダイナミックな映像になっている。
中盤、ドリームアライアンスは危機に遭遇するのだが、この危機とその後の一連の対応もほぼ事実に即している。対応策にはある科学分野の進歩が活かされており、こんなところにも応用されているのかと驚かされた。
コミュニティー再生という点では美談なのだが、大金が動く賭博ビジネスという大枠の中での輝かしいサクセスストーリーでもある。主人公の仲間にはかつて家族をないがしろにし馬主として大金を失った男性も登場するが、馬主側であれ賭ける側であれ、大損して破産したり一家離散したりといった幾多の悲劇があるはず。賭博はそんな“影”を伴うことも忘れるべきではないが、本作の明るい成功譚はそんな影の面を薄れさせる作用もあるのではと懸念する。
Community Revolved around a Horse
If you like horses, Dream Horse is a tearjerker about a long wed couple's chipping in with neighbors to sponsor a racehorse. The film is full of slice of life drama that makes it more interesting than your regular sappy horse-bonding movie. It's a Welsch Lean on Pete. Collette is nearly unrecognizable with her accutely performed accent. An alternative sports movie that circumvents expectations.
生きがい
評価良かったので鑑賞してみた
これから始まる大レース ひしめきあって いななくわ
実話。こんな街に住んでみたいね
動物好きの人には、特に馬好きの方にはたまらん映画。
もっと言えば競馬好きの方、競馬関係者にはたまらん映画では?
一人の動物好き主婦が研究を重ねて一匹の雌馬を飼うことから始まる。
馬主組合を作り街を盛り上げ、やがて奇跡の一頭を産む実話だ。
母馬の死や、理解してくれなかった父の死(遺品から出てきた色んな切り抜きを見て自分も号泣してしまった)など、そして順調だったのに愛馬自体が大けがを負ってしまったことなどから立ち直って最後に栄光をつかんでいく。
もちろん彼女だけで無く夫はもちろん馬主組合のみんなのおかげでもある。
ハッピーエンドでもそこまでの過程は一人一人結構、いろいろあって丁寧に描かれていて、ギャンブルで大けがをしてなかなか家族から競馬に理解してもらえなかった彼も最後は家族が競馬場に付いてきてくれた。これもドリーム号のおかげ。
泣けるシーンはメチャクチャあったけれどどれもドリームホースがらみ。レースも障害レースが多く、ドキドキもの。
ただ、スタートラインにはゲートが無くロープを張ってあるだけ。スタートも全員一列に並んだときで無く適当でええ加減。
そうか、最初のレースでドリーム号が逆にスタートしかけたのでゲートを設けるようになったのか?
馬も人間もそして景色も本当に素晴らしい映画でした。
絶対に又見たい映画の1本です。
実話の力は無限大
一口馬主やってるから観に行きました
実話が素晴らしい
イギリスの小さな村から生まれた馬が 大きな夢を叶える!! ドリームアイランスが駆け抜ける疾走感!!
期待を裏切らないポジティブさ
2本立て2本目。夢ある感動、こんな作品を待っていた。 みんなが熱く...
競馬の「夢」を描いた一本ともいえる。
「のめり込み」と問題がクローズアップされ勝ちなせいか、「ギャンブル」というと、日本ではあまり良い印象がないようですが、彼の地(イギリス)では、競馬は、貴族階級の趣味とか、娯楽というイメージなのかなぁと思いました。評論子は。
(作中のハワードは、競馬に関わる問題を過去に抱えていたようですが、のめり込みというよりは、投資として取り組んていた事業としての失敗のように見受けられました。評論子には。現に、ドリーム・アライアンスに対する賭けでも、アツくなってしまうと、つい、ゼロを書き足してしまうような性格の持ち主のようですから。)
動物の飼育ということでは、子供の頃から数々のコンテストでの優勝経験があったジャンのようですが、今回の競走馬のオーナーになるということは、それまでの動物の飼育とコンテスト出場とは、その性格がだいぶ違ったようです。それは、配当金か得られるということではなかったでしょうか。
むろん、それまでのコンテストでも優勝金の配当はあったかも知れませんが、規模的にも、その比ではなかったと思うのです。評論子は。
そして、そういう「夢」に向かって、慎ましやかに市井の生活を送っていたジャンの仲間たちが馬主組合のメンバーとして参画してくる…。もちろん、優勝賞金と言っても地方の無名レースでは知れているでしょうし、そしてもちろんその「実入り」から飼育を委託している厩舎に報酬を支払うのでしょうし、第一、馬主組合のメンバーで頭割りをすれば、そう大した金額にもならないような印象です。作中では。
それでも、本作のドリーム・アライアンス号は、文字通りにジャンたちの「夢の連合」となったことが、実話ものともいう本作からにじみ出てくる「温かさ」なのではないかと思いました。評論子は。本作を観て。
そういう「温かさ」を感じたということでは、同じくイギリス映画の「フル・モンティ」や『ブラス』や『天使の分け前』と同じような作品であったとも思います。
なお、ギャンブルの良い面だけをきれいにだけ描いているという指摘もありそうですが、実際、色眼鏡を外してみると、日本の競馬も、国民に健全な娯楽を提供することの他、「地方財政の改善を図るために」(競馬法第1条)…つまり競馬の収益金を地方自治体の財源に繰り入れるために、農林水産大臣の管理の下で実施されることになっていますし(娯楽が多様化した今でこそ赤字体質にはなってしまっていますけれども)評論子が住んでいる都道府県でも、かつては馬が走ることで、多くの人にたくさんの夢を売って、それで辺地に学校や病院をたくさん建ててくれたという実績もあります。
そんなことにまで思いの至った作品になりました。本作は、評論子には。
本作は、私が住んでいる街の地元有志による上映会で取り上げる作品ということで鑑賞した一本でした。
他のレビュアー諸氏が指摘するとおり、観終わって「元気がもらえる」一本でもありました。
やはり、佳作であったと思います。評論子も。
ウェールズの小さな奇蹟
イギリスのウェールズの主婦やお年寄り20人の実話です。
主婦でバーテンダーでスーパーのパートの、
ジャン(トニ・コレット)の歩く鋪道の看板には、
【ここも捨てたもんじゃない】
と、ペイント書きされている。
人生も折り返し地点を過ぎて希望のない日常の中、
ジャンの心に閃めいたのは、
「サラブレッドを育てよう!そしてレースに優勝するんだ!!」
この小さくて大きい夢は、ひとりでは無理でも、共同で出資して、
共同馬主になる方法。
元馬主のハワードのアドバイスも聞き、
なんと馬のオーナーは町の人20人。
費用は週に10ポンド。
そうして牝馬を購入して種付け、
みんなの夢を乗せた「ドリームアライアンス(夢の同盟)」は、
その名の通り町の人の【希望】になるのです。
「ウェールズ」
そうです。2020年に日本で開催されたラグビーW杯。
イギリスチームが3つも出場していて、びっくりたまげたものでした。
ラグビー発祥の国イギリスは4つの国から出来ていたのです。
「スコットランド」「イングランド」「アイルランド」
そして「ウェールズ」です。
そのウェールズは立派は国家で、
ラストのレースが開催される日には、
ウェールズ出身の世界的オペラ歌手キャサリン・ジェンキンスの
「国歌斉唱」が!!
またすごく美しい国歌でこれもたまげた。
町の人は「ドリームアライアンス」の活躍に生き甲斐を感じて
少しづつ生活も変わって行きます。
ドリームの怪我などでジャンは心を痛めて、安楽死させるか?
手術を受けさせるか?
実の子のように悩みます。
(馬の世界でも幹細胞手術が行われてるんですねー)
(これも、たまげた!!)
ジャンたちはラッキーだったのかも知れません。
でもジャンの思いつきを、町の人に声をかけたことにより、
手にした喜び!!
そして知る父親の切り抜き帳。
いつもいつも味方になってくれる底なしの優しさの夫のブライアン。
身近な幸せにも気付きくジャン。
ジャンたちが手にしたものはお金より生き甲斐。
素敵な実話でした。
主の面々を覚えるのに苦労を重ねた馬
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