「意外性と普遍性のコンビネーションムービー」ドリーム・ホース スクラさんの映画レビュー(感想・評価)
意外性と普遍性のコンビネーションムービー
これからの先の人生、終わりまで変りばえのないことがうっすら透けて見える…
そんな味気ない人生嫌だよね。
これはそんな状況の主婦が田舎で共同馬主になり、夢に心駆け躍らせる映画。
トップガン・マーヴェリック以降、こういう胸熱映画に目がない
経済とかパンデミックによって先行きが見通せず、少しでも夢を追うような物語に惹かれるのかもしれない。
競馬ときくと「ギャンブル?」と思う人もいるかもしれないけど、
賭け事そっちのけで小学校の運動会に親戚一同全員で応援に行く感があふれ出てるから好き
この映画のもう1つの切り口としては、ジェンダー役割からの脱却を描いた女性の典型的なエンパワーメントムービーの側面もある。
馬主として愛馬と相対しているときジャンは娘でも、妻でも、母でもない「私」になれる。ジャンにとって、馬主となることは、性別によって与えられた役割ではなく、
彼女が選んだ役割で、ジャンのアイデンティティの確立に繋がっている。
田舎の主婦が共同馬主になるという意外性のある題材と女性のエンパワーメントという普遍的な題材がミックスされてオリジナリティ豊かな作品になっている。
コメントする