「選挙には行くべきですね」パンケーキを毒見する 哲也さんの映画レビュー(感想・評価)
選挙には行くべきですね
雰囲気だけで目新しい事実に乏しいような気がした。
まぁ、冒頭から取材拒否をドーンと出していたし、仕方ないのかも知れないが…
感想としては、頷ける部分とそうでない部分と…
例えば、管義偉は値下げの政治家で、省庁間の壁を打ちやぶる、という描写があった。しばらくすると、コロナ対策の不備や、デジタル庁を揶揄するような箇所がある。
今のコロナ対策のもたつきも、省庁間の縦割りの弊害が要因のひとつなのは間違いない。給付金の支給遅れをマスコミは大叩きしていたが、それは国と自治体のデータ管理形態がバラバラだったことも原因だった筈。デジタル庁に期待される役割は大いにある。しかしマスコミは給付の遅れは批判する一方、個人情報が国・自治体に管理されることに関しては、懸念されるような情報を多く流す傾向がある。全てにおいて完璧な政治などはあり得ないのではないだろうか?最大公約数を目指すことしか出来ない。
叩き上げの定説は怪しい→政治家としてどのような仕事をしてくれるか、が大事であって、別に大した問題とは思えない。強いて言えば、それをウリにするのが発信側も受信側もウケが良い、てのが日本的なのかもしれない。
その他、
マスコミに対する圧力→これはあるかも知れない。特に総務省に許認可権を握られているテレビメディアは。非常に重要な問題なので、注視しなければならないと思う。
安倍・管政権はリベンジ政権だ
戦中マスコミと今の状況は共通する
管義偉の本質はバクチ打ち
官房機密費は権力の源泉か?→これは余りに飛躍では?どの国でも情報収集に関しては、少なからず多くの人材と資金を投入していて、多分それは公表されることはない。公表される筈のないお金を「選挙資金に流用している」と印象づけるのはちょっとズルい気がする。
先進国の中で日本の状況は最悪だ→それは現政権だけの責任なのか?民主政治では、それを選んだ我々の責任でもあり、それは作品中で触れられてはいるものの、この作品の見せ方は、あたかも全責任は現政権にあるかのようだ。
等など、そうかもなぁと思う部分と、???な部分があった。
でもこういう作品も含め、色々な情報・作品を自由に観られることは大変ありがたいことですね。
現代は言うまでもなくネット社会で、玉石混交の情報が垂れ流されている。大事なのは、簡単に情報を盲信してしまうことなく、充分に考えて判断する力だろう。
後半は「選挙に行こう!」キャンペーンになっていたが、これは大賛成です。私も息子や娘には、いつも選挙に行くように勧めています。若い世代が行かなければ、政治家は圧力団体や比較的投票に熱心な年寄り向けの政治しかやらなくなる。
映画館は盛況だった。でも、自分を含め高齢者が多い気がした^^;
若い世代にも観て欲しいと思いました、