「たとえ素晴らしい実績であっても、それは日々の進歩の一コマにすぎない」吟ずる者たち Gonさんの映画レビュー(感想・評価)
たとえ素晴らしい実績であっても、それは日々の進歩の一コマにすぎない
広島先行上映で鑑賞。
「オール広島ロケ」とはきいていたが、なにげない室内の一つ一つのシーンや東京のシーンまでも広島ロケという徹底ぶりにはビックリしました。
つくりは、いろんな意味で『2時間ドラマ』っぽく感じました。だから家庭のDVDでも十分楽しめそうです。
舞台となる各地域の距離感も地元出身監督&脚本家のためかバッチシでした。
ストーリーは、観ていて最初ちょっともたついた感をおぼえたのですが、途中からスピーディーに話が進み引き込まれていきます。現代と明治時代の話が両立して進んでいき、話の割合は現代3割明治7割ぐらいでちょうどいい感じでした。
明治時代実在した3人が、地域特有のしがらみや伝統特有のしがらみがあるなか、それに抗うことはなく、しかし進歩を求め同時に地域のためも想い愚直に歩んでいく姿は、同じ人間として心にぐっときます。その3人が活躍した舞台が私の地元となると、同郷としてもうたまりませんでした。
そして、この作品全体に流れている、「どんなに素晴らしい出来事・実績でも、それがたとえ自らが成し得た出来事・実績だとしても、それに固執することなく、常に進歩を求めていくことの大切さと素晴らしさ」を一貫して伝えようとしているところが大変気持ちよく感じました。
思っていた以上に素晴らしい作品でした。
追記
劇中の会話は、ほとんどが濃い広島弁(広島弁でいうと『濃いい』(笑))でなされています(字幕なし)(笑)。
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