モンタナの目撃者のレビュー・感想・評価
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テイラー・シェリダンと期待し過ぎないで見るのが吉
腕の立つ脚本家としてブレークしたテイラー・シェリダンによる『ウィンドリバー』に続く監督二作目である本作、退屈しない出来であったが、時代だからかポリティカリーコレクトを意識したと伺わせる設定が少々気になった。
その設定故か、悪人たちの終盤の行動がちょっと弱っちい印象を与えていたのが残念な所か。
それにしても何故、ニコラス・ホルトは、この役を引き受けたのか謎だったね。
いまた、本作は、テイラー・シェリダンの得意なガン・アクションを中心にした無骨なものというイメージが強いが、本作はそれに山岳消防隊への活躍も入れ込まれている所が、普段の彼のストーリー・テリングと異なる印象だった。
そうは言いながら、アンジェリーナ・ジョリーの細身のボディと存在感も見所の一つで楽しめる作品だった。
地味によかった。
アメリカの自然の猛威に人が直面した時を描くテイラー・シェリダン監督の手腕
多重構造のパーソン・ハントであり、その中で登場人物達はそれぞれ自然の猛威の前に何かを悟らされるところは監督の前作「ウインドリバー」に通じるものがある。
主人公は元スモークジャンバー隊の指揮官。スモークジャンバーは連邦森林局の即応消防隊ですがその手法は草木の除去などによる防火帯設定や場合によっては先に燃やしてしまうという対応になる。この辺りは実在の森林消火隊ホットショットを描いた「オンリー・ザ・ブレイブ」を先に見ておくと分かりやすい。
モンタナ州は面積の多くが連邦所有地(全米州別で12位)、連邦のテリトリーが多い。そういう土地の連邦職員だった主人公が災害対応時の出来事からリタイアして防火塔の監視員をやっているというのが選定としてある。
本作は大変意外な人が凄まじい活躍をされるのですが、そのおかげで副保安官の方が守られる側の人に見えたところが今の時代を表していると思います。
役者はいいが、ストーリーが…。
童顔のサラリーマン暗殺者ジャックがメチャ怖い(-_-)
原題 THOSE WHO WISH ME DEAD(私の死を願う奴等)とは、開巻から出突っ張りの暗殺者コンビのことで、特にリーダーのジャックは上司から失敗を追い込まれ、手負いになる度に目に見えてイライラが募りまくる有様となる。この人サイコパスだろうに、会社の中間管理職みたいな哀愁も滲ませて、心身の痛みがジクジクとこちらに伝染してくる気持ち悪さ全開。
このジャックおじさんは一度見たら忘れられない、老齢に差し掛かった童顔が物凄くキャラ立ちしてて、同じく老け顔晒して勇気に拍手の主人公アンジーや主役級の共演者たちを存在感で完全に圧倒し食っちまってて驚いた!
シェリダン監督のメガホン2作目は、前作「ウインドリバー」のような共感ベクトルの混乱を招かないよう、善悪の色分けをくっきりさせ、観客が感情移入しやすいように、明解な作品にキッチリ仕上げて来た。
前作が作品の主張が霞んでしまうほど、胸糞悪くなるリビドー大暴走を描き過ぎたように思ったが、この監督の予想外な展開が好みの方には物足りなく感じるかもしれない。
私はモンタナの目撃者の一人となって、カタルシスを感じられるこちらの作品が今回に関しては好みだ(ᵔᴥᵔ)
アンジェリーナ最高
アンジーの母性愛が伝わってきた…
「全く情報なしで」
抑えた母性の素晴らしさ
「ボーダーライン」シリーズと「ウインドリバー」の人か!終わってから気が付きました。大好きなのにね(苦笑)。
久々のアンジー、良かった。拗らせ気味の独身女性の、表に出づらい母性愛みたいなものをヒシヒシと感じて、ただただ感心しきりでございました。
旨味に繋がる贅肉を削ぎ落とした脚本や演出は調理を間違えると、酷い事になりかねないのですが、流石の手腕でございました。善悪ではなくプロとアマという構図の展開は様式美の様なものがあって堪りませんね。相手側が終盤雑になってしまうのを除けば、ですけれども(それがなきゃ抜群でした)。
アンジーが八面六臂の活躍をする映画ではナイけれども、それがまた良いシンプルな作品でした。
いつもの重厚さなどがなかった
サバイバルスクールを侮るな
山火事×殺し屋
リアルな
テイラー・シェリダンの書くアメリカ
ボーダーライン・シリーズではアリゾナ州メキシコ国境付近と不法移民、麻薬問題。
またウィンド・リバーではワイオミング州の山深く、極寒の土地にあるインディアン居留地、要するにネイティブアメリカンが追いやられた土地。
今回の舞台であるモンタナ州は雷の発生しやすい天気と、いわゆる「熱波」といわれる猛暑が続き、これらも影響して山火事が非常に多い地域です。
いずれの土地も住民は多くなく、彼の映画を知っていると、まだ何も起きていなくても「そこはかとない不穏さ」を感じます。
そして、今回も裏切ることなく容赦のない殺人が行われます。さらに、そこに追い打ちをかける山火事の炎が「サバイバル性」に拍車をかけます。
ただ、期待しすぎると「(前の作品に比べて)超えてくるものがない」というのが正直な感想です。
むしろ、シェリダン初心者には、不法移民や麻薬、或いはネイティブアメリカンといった背景ほど込み入ってない分、比較的観易い作品ではないかと思います。
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