「新たなる女性チーム結成・そして次のステージへ…」マーベルズ bunmei21さんの映画レビュー(感想・評価)
新たなる女性チーム結成・そして次のステージへ…
『アベンジャーズ・エンド・ゲーム』のラストで、最後に遅れてきて、いとも簡単に強敵サノスをぶちのめした、最強戦士キャプテン・マーベルのシリーズ第2弾。本作では、新たに2人の女性を仲間とした3人でチームを組み、敵に立ち向かう物語。VFXを駆使した、時空間が入り乱れる宇宙を舞台にした、壮大なスケールのSFアクション。
キャプテン・マーベルのオタク女子高生・ミズ・マーベルが身に着けていた、祖母から譲り受けたバングルには、力を込めると瞬時に互いが入れ替わってしまう秘密のパワーが隠されていた。そのパワーが解放されたことで、フューリックの元でエージェントとして活躍していたモニカとキャプテン・マーベルが引き寄せられる。
一方で、対になっていたバングルの片方を手に入れたキャプテン・マーベルに過去の恨みをもつダー・ベンは、そのバングルのパワーを活用して、キャプテン・マーベルに復讐を誓い、死闘を繰り広げる。しかし、その恨みについては、キャプテンとベンの双方に言い分があり、それぞれに正当化できる要因や理由がぶつかり合い、ある意味、今のきな臭い世界情勢と重なる設定であるとも感じた。
そして、長くシリーズ化されているマーベル作品の流れが分かったていないと、内容的にはなかなか入り込めないかもしれない。自分も映画は、全て鑑賞しているが、テレビドラマ・シリーズは観てないため、ミズ・マーベルやモニカの立ち位置や役どころが最初掴めずにいて、冒頭の3人が次々と入れ替わり戦闘するシーンの意味がよく分からなかった。
主役のキャプテン・マーベルには、お馴染みの金髪の美しいブリー・ラーソンが演じ、ミズ・マーベルには、ドラマシリーズから引き続き、イマン・ベラーニが務めている。また、モニカ役と敵のダー・ベン役には、お初にお目にかかるテヨナ・パリースとゾウン・アシュトンが演じていた。2人とも個性ある女優であると感じた。
本作は、『アベンジャーズ』亡きあと、マーベル・シネマティック・ユニバースの今後の展開を見据える上で、本編終了後の得意のオマケシーンが、重要なカギとなってくる。本作を『それ』に繋げるパイプ役作品と位置づけることで、更なる壮大なファンタジー・アクションを継続し、結びつけていくマーベル・シネマティック・ユニバースの強かな戦略もうかがえた。