「おもしろいけど、劇場未公開作品との絡みはつらい…」マーベルズ おじゃるさんの映画レビュー(感想・評価)
おもしろいけど、劇場未公開作品との絡みはつらい…
MCU作品ということで無条件に鑑賞決定。久しぶりのIMAX3Dで堪能してきました。3D感はそれほどでもなかったですが、やはりこの手の作品はIMAXとの相性がいいです。
ストーリーは、キャプテン・マーベルことキャロル、ミズ・マーベルことカマラ、S.W.O.R.Dエージェントのモニカの3人が、パワーを使うたびに入れ替わってしまうという不思議な現象が起き、これには量子バングルの片方を手に入れたダー・ベンが不安定なジャンプポイントを作り出したこと、もう片方をカマラが持っていることが関係しているらしく、キャロルたちはチームを結成してダー・ベンに挑むというもの。その中に、キャロルの苦悩、モニカとの関係修復、カマラの正式参戦などの要素を盛り込み、物語に奥行を与えています。
…と記してみたものの、正直言ってもう序盤からわけがわかりませんでした。前作は鑑賞済みにもかかわらず、ほぼほぼ忘れてしまった自分が悪いのですが、他作品との関連を思わせる部分が多かったのも原因の一つです。特に、「ミズ・マーベル」「ワンダヴィジョン」を未鑑賞の自分には、本作はかなり敷居が高かったです。それでもまあなんとかストーリーの大筋は理解できたような気がしますが、さすがに劇場未公開作品を絡めるのはやめてほしいです。
そんなわけで、細かいことは気にせず、目の前の映像を楽しむことだけに切り替えれば、最後まで楽しく鑑賞できます。特に本作の見どころともいえる、予告で何度も観た3人の入れ替わりはおもしろかったです。その理屈は1ミリも理解できませんでしたが、映像表現だけは秀逸です。当初は入れ替わりに戸惑っていた3人が、その原因を理解し、チームを結成するまでの流れも、テンポよく描かれています。そんな3人が入れ替わりを逆手にとろうとトレーニングするシーンは、なかなか微笑ましくてよかったです。
さて、ラストでは次なるチームへの布石が打たれます。これは「ホークアイ」絡みでしょうか。今後もさらに広がり続ける世界観についていけるか、もはや期待より不安の方が大きくなりそうです。
主なキャストは、ブリー・ラーソン、イマン・ベラーニ、テヨナ・パリスで、三者三様の活躍と個性が光ります。脇を固めるのは、ゾウイ・アシュトン、パク・ソジュン、サミュエル・L・ジャクソンらで、それぞれに存在感を発揮しています。