「現実の戦争ははるかに酷い」ブラックパンサー ワカンダ・フォーエバー rakoponさんの映画レビュー(感想・評価)
現実の戦争ははるかに酷い
チャドウィックの死により、追悼ムードの本作。
クオリティは高いが、全体的に、重い。
ワカンダと海底人の争いは悲しく、どちらも応援できない。
コロナ後、現実世界でも戦争が勃発している。
現在、ロシア・ウクライナ戦争と、イスラエル・パレスチナ戦争が進行している。
現実世界の方が深刻だ。
・スーパーヒーローはいない
・首謀者は大抵一番安全なところにいて表に出てこない
・長期化する
この長期化が一番厄介だ。
MCUの中の戦争は、大抵一日足らずで決着が着く。
これ、ほとんど有り得ないことなんだなって、現実の戦争を見て実感した。
現実は国王同士で戦ったりしない。
国のトップは大抵前線から最も遠いところにいる。
そして死ぬのは気高い戦士ではなく、訳もわからず戦争に巻き込まれた普通の人々。
現実の方が悲惨で、残酷だ。
せめて映画の中ではハッピーな気持ちに浸りたいと思うようになってしまった。
フェーズ4、これからどこに進んでいくのかよく見えない。
シャンチーもエターナルズも、新生ブラックパンサーも、なんだかパッとしない。
そしてコロナ前と後で、社会のムードは一変した。
観客がエンタメに求めるものも変わってきているのではないだろうか。
アイアンマンもキャプテンアメリカもいない今、チャドウィックが生きていたら、彼が重要な立ち位置を担う筈だったのではないだろうか。
彼亡き今、MCUの方向性はまだよく分からない。
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