「グッとはくるけど正直長い」ブラックパンサー ワカンダ・フォーエバー 青空ぷらすさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0グッとはくるけど正直長い

2022年11月21日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

アイアンマンやキャップ、ブラック・ウィドウやワンダなどなど、MCUファンは登場ヒーローと演じる役者をある程度重ねて見ている部分があって、その分、ヒーローたちの人生を他人事として割り切れない部分がある。
それがMCU作品の強みでもあり、制作陣もそのことをよく分かっていると思うんだけど、ゆえに、前作の主役ティ・チャラ=ブラック・パンサーの葬儀シーンには、急逝したチャドウィック・ボーズマンが重なって思わず泣かされてしまったし、そこは監督脚本を務めたライアン・クーグラーも意識しているんだと思う。

そして、ティ・チャラ=ボーズマンの抜けた大きな穴を誰どうが埋めるのかという物語と、フェーズ4に入ってからのMCUの方向性ともがっちり噛み合っていて良かった。
あと、物語内でヴィヴラニウムを巡って不穏な雲行きをみせる世界情勢を通し、今、世界で現実に起こっている世界の動きを描いているのもMCUらしいよね。

ただまぁ、それらを加味してもちょっと長いなーとは思ったかな。
エモーショナルや彼女の葛藤を描くのは大事だけど、正直もっと削れる部分はあったと思うし、「エンドロールのあとにもおまけがあります」的な事を書いておきながら、「ブラックパンサーは戻ってくる」の文字だけってのは流石にどうかなとは思った。

青空ぷらす