「継承の物語」ブラックパンサー ワカンダ・フォーエバー kenshuchuさんの映画レビュー(感想・評価)
継承の物語
前作「ブラックパンサー」はマーヴェルのヒーローものでありながらアカデミーの作品賞にノミネートする等高い評価を受けた。でも個人的にはあまり高い評価にはならなかった。白人がほとんど出てこないヒーローものという意味では画期的だったし、込められたメッセージの価値もわからないではない。でも、そこまで心を揺さぶられなかった。
でも本作。とても話が重厚だった。ただのヒーローものじゃない(それは前作から継続しているけど)。悪者(ヴィラン)がいて、そいつと主人公が戦うってだけの映画は作らねーぜ!って気概を感じた。
さらに前作で主演だったチャドウィック・ボーズマンが亡くなってしまった状況で、代役をたてるのではなく、ブラックパンサーが病死したというところから始まる作り。国王を受け継いだ母と兄の死から立ち直れない妹たちの「継承」の物語だった。これがとてもよかった。ヒーローものでこんな継承があってもいい。エンドゲーム以降のマーヴェルはこんな重厚な物語が多くて面白い。今後のラインナップも楽しみだ。
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