「チャドウィックへの哀悼映画」ブラックパンサー ワカンダ・フォーエバー スクラさんの映画レビュー(感想・評価)
チャドウィックへの哀悼映画
チャドウィック・ボーズマンに最上の敬意を払った映画。
オープニングで泣かしてくるヒーロー映画ある?!代役を立てるのではなく、現実での俳優の死とリンクさせ、ティ・チャラも死を迎える。そして、ティ・チャラがいなくなったからと言って、ブラックパンサーの物語を終わらせずに、ちゃんと繋げていく。制作陣のチャドへの想いが詰まっていて、泣かずにはいられなかった。
ティ・チャラは別の場所に行ってしまったけど、彼の想いは皆に受け継がれていく。死は終わりではない。ワカンダの死生観が垣間見れる中、彼の妹のシュリだけは違う想いを抱えているように思えた。彼女にとっては「兄を救えなかった」この事実だけが虚しく心に残ってしまっている。
葬儀も喪に服すことも喪が明けることも彼女にとっては、遺された者を慰めるだけの無意味なものであって、亡き兄との繋がりは感じられない。ここらへんが他の人とは異なっている。
伝統が受け継がれているワカンダの中でも「伝統嫌い」。実際、現代において多くの民族でシュリのような若者がたくさんいて、シュリはとても現代っ子を象徴している。自分の力で救えなかった故に想うことすら止めてしまった彼女がWFでどう変化していくか、ここが1つの見どころ。
ちなみに個人的MVPはオコエ!
なんかカワイイ。応援したくなる。これからもMCUで出続けてほしいな。
WFを観ると、そこから続けて前作を観たくなる。そう思わせてくれる、愛が詰まった映画だった。
コメントする