「【”目には目を、歯には歯を、肺には肺を、脾臓には脾臓を・・”ガイ・リッチー監督がお得意のエンタメ要素を完全封印した苛烈なアクションムービー。裏社会で生きる”男”の哀しき“ハムラビの法”の裁きを描く。】」キャッシュトラック NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”目には目を、歯には歯を、肺には肺を、脾臓には脾臓を・・”ガイ・リッチー監督がお得意のエンタメ要素を完全封印した苛烈なアクションムービー。裏社会で生きる”男”の哀しき“ハムラビの法”の裁きを描く。】
ー 今作で、ジェイソン・ステイタムは一切、笑わないし余計な事は喋らない。
何を考えているのか分からない無表情で・・。
だが、彼は”眼”で哀しき想い、激しい怒りを雄弁に表しているのである。ー
◆感想
・ガイ・リッチー監督と言えば、前作「ジェントルマン」もそうだが、スタイリッシュな映像、エンタメ要素満載の台詞で、名を上げて来た人である。
・が、今作ではガイ・リッチー監督は、上記の様なエンタメ要素を一切排除し、哀しき想いを抱えた裏社会で生きる”男”(ジェイソン・ステイタム)の生き様を見事に描き出している。
・元軍人たちによる、現金輸送車からの強奪を皮切りに、時系列を行き来しつつ、”男”が何故、激烈で無慈悲な復讐劇に至ったかの描き方も良い。
ー 正に、”ハムラビの法”に則ったFBI公認の、私刑である。ー
・元軍人たちの大金強奪作戦の中での、裏切りによる裏切り。
特に、狂気性を帯びたジャン(スコット・イーストウッド)の姿は印象的である。
彼のスマホの着メロの、”ワルキューレの騎行”の使い方も、絶妙である。
ー 今作は、今まで、端正な顔故に、パッとしなかったスコット・イーストウッドが化けた作品であろう。今後に期待したい。ー
・地味に、ジュシュ・ハートネットが観れた事も、嬉しき事なり・・。
ー 彼は、大作路線から、自らの意思で、今作の様なインディーズ系に鞍替えしたので、応援しているのである。ー
<再後半、現金輸送会社での大金強奪の怒涛の如くの激闘、死闘、裏切りシーンは見応えがある。
そして、”男”が、”死亡診断書”をジャンに"読め!”と叩きつけ、診断書通りに”裁き”を行い、静かに足を引きずりながら立ち去るシーンは、忘れ難きシーンになった・・。>
おはようございます。
ラストのスコット・イーストウッド。
弁解も反撃の隙も与えられず、容赦なく撃つ段取りだけ聞かされてたのは、迫力ある裁きでした。見てるこちらも結構緊張しました。